○ 自然保護団体の要請に回答しない
毎日新聞社・AG.メンバーズスポーツクラブ北海道・環境省
十勝自然保護協会・ナキウサギふぁんくらぶ・北海道自然保護協会・北海道自然保護連合は,
2005年11月24日付けで毎日新聞社,AG.メンバーズスポーツクラブ北海道および十勝毎日
新聞社,環境大臣に文書を送付して回答を求めましたが,回答があったのは十勝毎日新聞社だけです.
毎日新聞社はWRCから撤退を表明したものの,環境調査報告書を提出する意志はないようで,無
責任な態度をとりつづけています.
今年も十勝でWRCを開催する意向であると新聞報道されているAG.メンバーズスポーツクラブ北海
道も,自然保護団体との話し合いの要請を無視しています.
希少動植物の保護を担う環境省は,9月に送付した再要請書への回答もせず,11月の回答催促すら
無視しています(この催促の文書は配達記録便で郵送しています).絶滅危惧種の保護について,何
ら対応しようともせず回答もしない態度は,きわめて無責任です.
なお,十勝毎日新聞社からは電話で「現段階では(来年のラリー開催は)決まっていない.確定時期
がきたらまた回答について考えたいし,お話しもしたい」との回答がありました.今後もAG.メンバーズ
スポーツクラブ北海道と十勝毎日新聞社に対して,話し合いを求めていきます.
○AGメンバーズ,十勝毎日新聞社、JAF、毎日新聞社へ要請
十勝自然保護協会、ナキウサギふぁんくらぶ、(社)北海道自然保護協会、北海道自然保護連合、
の4団体は連名で上記4者に対し要請を行いました。
AGメンバーズと十勝毎日新聞社へは「ラリーの環境問題に関わる説明会開催の要請」
JAF(日本自動車連盟)へは「北海道十勝におけるラリー開催に関する指導の要請」
毎日新聞社へは「ラリー ・ジャパンからの撤退に関わる質問および要請」
を文書で行いましたた。
○小池環境大臣へ回答依頼をしました。
十勝自然保護協会、ナキウサギふぁんくらぶ、(社)北海道自然保護協会、北海道自然保護連合、
の4団体は連名で小池環境大臣に対し、
「『ラリー・ジャパン2005(WRC)』の環境問題に関わる再要請書」
への回答依頼を行いました。
○ラリー問題がインターネット新聞janjanに掲載されました
ラリー問題の第4弾がインターネット新聞janjanに掲載されましたので,お読みください.
(記事の末尾にあるアンケートクリックをして頂くと、記事のランキングが上がります。)
毎日新聞社が世界ラリー選手権から撤退表明(松田まゆみ)
○毎日新聞社がラリー・ジャパンから撤退を表明
十勝毎日新聞(10月28日付け)と北海道新聞(10月29日付け朝刊)は,昨年と
今年,北海道の十勝地方で開催された「ラリー・ジャパン」(世界ラリー選手権)を
主催してきた毎日新聞社が,来年から撤退することを決めたと報道しました.
撤退の理由は,費用負担が多すぎたためとしています.十勝毎日新聞の記事では,
「開催で発生した赤字額は毎日新聞社が負担してきた.毎回,建設しては撤去した札
内スーパーSSのコース・スタンドの造成費などでコストがかさんだとみられる」と説
明しています.環境問題には言及していません.
また,競技運営を担当してきたAGメンバーズスポーツクラブ北海道の田畑邦博代表
は「(大会を主催してきた)責任がある.来年以降も大会は継続開催する」と明言した
とのことです.
毎日新聞社がWRCから撤退しても,主催者が変わっただけで来年また同じコースで開
催するのであれば,環境問題の解決にはなりません.関係者はラリーが生態系へ与える
影響を真剣に考えるべきでしょう.
○ 「林道ラリー反対・切手シート」を発売
当協会では、2001年から十勝地方で始まった大規模な林道でのラリー大会が 環境
や生物に及ぼす影響を社会に広く認知してもらうため、2004の林道ラリー 大会でラ
リー車のフロントグリルに衝突死した野鳥(アオジ)の写真(当協会 会長安藤御史撮
影)をもとに独自の切手を日本郵政公社の「写真付き切手作成 サービス」で作りまし
た(写真)。1シート(80円切手10枚)を1,500円で販売 しています。作成費は
1,000円ですが、500円は当協会の自然保護活動費にあて たいと思います。ご希望の
方は事務局長の佐藤与志松まで(電話: 0155-42-2192)。
○ ラリー・ジャパン2005で生じた問題点
9月30日から10月2日まで,ラリー・ジャパン2005(WRC)が開催されまし
た.昨年同様,絶滅危惧種や希少種の生息地でラリーを強行しましたが,さらに
以下のような問題点が明らかになりました.
1. ラリー選手や関係者24人が交通違反で検挙されました.内訳は,速度違反2
件,合図不履行13件,踏み切り不停止8件,駐車違反1件.大会事務局が交通ルー
ルを守るよう文書を配っても,徹底されなかったとのことです.また,一部の地域
では公道が渋滞となり,一般車両の走行に支障が出たとのことです.
2. 林道コースから一般道路に出たところで当会が騒音測定をしたところ,100デ
シベルを超える騒音が記録されました.林道ではもっと大きな騒音が発生している
ものと考えられます.
3. 新得町のコースでは,北海道開発局の調査でも林道脇でナキウサギの生息が確認
されています.これについて日本共産党の大橋晃道議が道議会で質問したところ,北
海道は「主催者の調査では確認されなかった」と回答しました.ナキウサギが生息し
ていることについては,昨年のラリー開催前から自然保護団体やナキウサギふぁんく
らぶが指摘し,コースの変更をもとめてきましたが,これを無視しつづけています.
きちんと調査をしたならナキウサギの生息地を見落とすことはないでしょう.主催者
はナキウサギの生息について真実を語っていない疑いが濃厚です.どのような調査を
おこなったのか自然保護NGOに対してきちんと説明すべきです.
4. 競技後の記者会見で,優勝者マーカス・グロンホルムのコ・ドライバー(ナビゲ
ーター)ティモ・ラウティアイネンは,「…しかしステージの路面は柔らかすぎて,
一部のステージはもうガタガタだった」と発言(十勝毎日新聞より)しています.こ
のことは林道の地盤構造が破壊されていることを物語っています.
○ 大西康文氏の週刊新潮へのコメント問題の顛末
ラリー ・ジャパン2005実行委員会委員長の大西康文氏が,週刊新潮に事実と異なる
コメントをし,当会が2度にわたり訂正と謝罪を申入れていました.しかし,期日を過
ぎても返事をせず,コメントが事実であるという証拠も示しませんでした.したがって,
当会はこのような不誠実な態度を公表するとともに,大西康文氏の虚言をもはばからな
い新聞人にあるまじき態度を糾弾します.
環境省は自然保護に関する法令や理念に基づき,希少野生動植物の保護を行なう責務が
あり,ラリー主催者に対して責任と実効のある指導をすべき立場にあると考えています.
しかし,これまで環境省の西北海道地区自然保護事務所がラリー主催者に行なってきた対
応は,責任と実効のある指導とはなっていません.このために9月24日に環境大臣に対し
て「『ラリー・ジャパン2005(WRC)』の環境問題に関わる再要請書」を送付して,回
答を求めました.
○インターネット新聞に投稿しました。
http://www.janjan.jp/area/0509/0509192675/1.php
でご覧になれます。ぜひ 記事の末尾にあるアンケートクリックを。
○ 新得のラリーコースを視察して
9月17日に新得のラリーコースを視察してきました.以下に気になったことを報告します.
1.パンケニコロベツ林道とペンケニコロベツ林道を結ぶ連絡路は,昨年路肩に224箇所もの
排水溝を掘りましたが,一部の排水溝は雨水で浸食されて拡大し,土や砂利が谷側に流出して
いました.大雨が降れば浸食が加速され,やがて林道の崩壊につながる可能性があります.
2.ラリーコースの路肩の植物が刈られていました.この林道の路肩には希少な植物も生育して
いますが,それらが刈られた可能性があります.特に木本植物は刈り払いによるダメージが大き
いでしょう.
3.ペンケニコロベツ林道の勾配が比較的急なところでは,昨年のラリー後にくらべて雨水による
路面の浸食が進んでいました.ラリーカーによる深掘れが影響している可能性があります.
この記事の詳しい内容を読む(写真付き)(11日27日 更新・補充)
○ 毎日社員も冷ややかに見るラリー事業
「Hoppo Journal」10月号に「ラリー事業で地雷を踏んだ毎日新聞の内憂外患」とい
う記事が掲載されました.この記事によると,昨年のWRCでは「諸経費がかさみ,7億円
の事業収入に対し,支出総額が約15億円(人件費を除く)にも上った」ためラリー事業
全体で7億9千万円近い赤字を計上したとのことです.毎日の社内では「『ラリー事業を
主催するのは今年限りでは…』とささやかれている.ラリーを見る社員の目は冷ややかな
もんですよ」とのこと.
また十勝自然保護協会との経緯について,毎日新聞社ラリー事業室の後藤純一室長は
「(『ラリーによる環境への影響はわずかなものであった』として補助金支出の妥当性
を認めた)昨年の札幌高裁判決がずべてを物語っている.(自然保護団体に対して)確
定した判決以上のものをお答えする立場にない」との見解を寄せています.この裁判は
インターナショナルラリーイン北海道2001に対し北海道が観光イベント推進補助金を
支出したことは違法であると主張して提訴したものです.したがって後藤室長のコメン
トは「2003年以降のラリーにおいて毎日新聞社が自らの公言を守っていない」ことの
説明にはなっていません.毎日新聞社はラリーが環境へ悪影響を与えると認識していた
からこそ「環境に配慮したラリー」を行なうとし,環境調査を行って影響の少ないコース
を選定するとしたのです.毎日新聞社は公言を反故にした理由を説明できないようです.
○ラリー・ジャパン2005に参戦する自動車メーカーに抗議
ラリー・ジャパン2005に社をあげて参戦しているスバル,三菱,スズキの自動車メー
カー三社に対し,9月14日付けで「『ラリージャパン2005(WRC)』への参戦に対する抗
議」を送付し,9月末日までに回答をするよう求めました.
○ラリー・ジャパン2005のスポンサーに,協賛見直しの要望書を送付
ラリー・ジャパン2005のスポンサーに対し,毎日新聞社が公言した「環境に配慮したラリーの
展開」が守られておらず,絶滅危惧種の生息地でラリーが行なわれていること,環境NGOに環境
調査報告書を提出しないことなどを説明し,協力の見直しを求める「ラリー・ジャパン2005への
協賛見直しの要望書」を9月16日付けで送付しました.
今回は、協賛企業、スポンサー各社のうち住所を公開している9社(東芝、三共株式会社、日本航
空、コロンビアスポーツウェアジャパン、クラリオン株式会社、株式会社ローソン、ニッポンレン
タカー北海道、カルビー株式会社、北海道銀行)に送付しました。
○大西康文氏に週刊新潮誌上での発言について訂正と謝罪を再要請
私たちは8月10日付けで,ラリー・ジャパン2005実行委員会委員長の大西康文氏に,
週刊新潮での事実無根の発言について訂正と謝罪を求める文書を送付しました.しかし,
1ヶ月以上たっても大西氏からは何ら返答がありません.このために9月13日付けで再度
「『週刊新潮』での発言の訂正と謝罪についての申入れ」を送付し,9月26日までに回答
するよう求めました.
○ラリーコースに絶滅危惧植物
林道を使用したラリーでは,ラリーカーのコース逸脱による植物の損傷,飛散する土砂や砂
利による埋没・損傷,巻き上げる土ぼこりの付着による光合成阻害,林道整備のグレーダーな
どによる損傷などコース周辺に生育する植物への影響は避けられない.このために2005年7月
上旬に,北海道自然保護協会と十勝自然保護協会はWRCラリーコースの植物調査を行った.こ
こでは林道沿いで確認した植物のうち,特に絶滅危惧種や希少種,高山植物など保護の必要性
の高い種をいくつか確認した.
○毎日新聞大西氏へ訂正と謝罪を要請
ラリージャパン2005実行委員長の大西康文氏が,週刊新潮の取材に事実と異なるコメ
ントをしました.この発言は読者に当会が一貫性のない態度をとっているような印象を与
えるものです.当会は8月10日付けで,大西氏に訂正と謝罪を求める文書を送付しました.
(毎日新聞大西氏への抗議文『「週刊新潮」誌上での発言について』はこちら)
ラリージャパン2005の公式ホームページによると,新得のパンケニコロベツのJTB観
戦ツアー券は8月2日に内容が発表され,8月4日より発売が開始されています.
8月3日,新得林道コースの管理者である北海道森林管理局十勝西部管理署東大雪支署の
山崎支署長と今村業務課長を訪ね,ラリージャパン2005の進め方について、問題点を指
摘するとともに説明を受けました.
支署によると,8月3日時点で主催者からは新得林道コースの使用申請が出されていない
ので使用許可は出していないとのことでした.なお,主催者が1週間前にラリージャパン
2005の説明に来署し,その際林道使用の許可も出していないのに主催者がことを進め
ていることについて確認したところ,主催者はあくまでも予定で進めている.不許可にな
れば観戦券はキャンセルするので問題は無いと説明したとのことです.
林道管理者から林道の使用許可もとらずに観戦券を販売しているのです.なんという傲慢
さでしょう.すでに観戦券を販売したから,林道使用を不許可にするなと圧力をかけるつ
もりなのでしょうか.
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○毎日新聞社,「週刊新潮」に嘘のコメント
「週刊新潮」8月11・18日夏季特大号の「テンポ」コーナーに,「『毎日新聞』不買
運動を起した『NGO』」という記事が掲載されました.
この中で,毎日新聞社取締役でラリー・ジャパン2005実行委員長である大西康文氏の
「実行委員会では自発的に自然環境調査を行い,競技コースを選定している.一部が国
立公園にかかる点も環境省と調整し,しかるべき対応をしています…」「00年から01
年にかけて,十勝自然保護協会に環境調査報告書の提供を申し出たのに,受け取りを拒
否された経緯があるんです」とのコメントが紹介されています.
このコメントは事実に反しますので,事実関係を明らかにします.
「(自然保護団体からの報告書提出の要請に)返事くらいしたら?」と週刊新潮の記者
が質問したのに対し,大西氏は「00年から01年にかけて,十勝自然保護協会に環境調査
報告書の提供を申し出たのに,受け取りを拒否された」と答えました
.しかし,当会がこのような申し出を受け,拒否したなどという事実は存在しません.
毎日新聞社は,当会の開催要請を受け,2001年7月17日に音更町でラリー説明会を行
いました.その際環境調査報告書(抜粋版)が配布され,当会は受け取ったのです.こ
の報告書の日付は2001年7月です.
つまり大西氏は,まだできてもいない環境調査報告書の提供を当会に申し入れ,当会が
受取を拒否したと「週刊新潮」に対し語っているのです.
当会はこの事実無根のコメントについて大西氏に訂正と謝罪をもとめる書面を提出した
いと思います.ことの顛末については,後日このHPで報告します.
○ここで環境調査報告書をめぐる毎日新聞社とのやりとりを明らか
にしておきます.
当会は2004年にシマフクロウの営巣地の近くでラリーが開催されることを知りました.
2001年の環境調査報告書ではこの新得コースの調査は行われていません.そこで2004
年8月10日に毎日新聞社ラリー事業部へ書面で新得コースの環境調査報告書の提出を求
めましたが,回答はありませんでした.当会の佐藤事務局長が電話で報告書の提出を催
促したところ「係争中(当会の理事が北海道が2001年のラリー大会の主催者に交付した
補助金は違法であるとして提訴していた)であるから,提出できない」として拒否しま
した.
また,ナキウサギふぁんくらぶは,陸別町のコースがナキウサギの生息地に近接して
いることから,04年8月10日付け書面で世界ラリー選手権実行委員長の中島健一郎氏に
予定コースの正確図面と環境調査報告書の提出を求めましたが,毎日新聞社はこれも無
視しました.
先の裁判が終了した後の05年2月19日に,当会・ナキウサギふぁんくらぶ・北海道自
然保護連合・北海道自然保護協会の4団体で,ラリージャパン2004実行委員長の中島健
一郎氏に文書で新得コースの環境調査報告書等の資料提供と説明会の開催を要請しました.
しかし4月に入ってもなんら回答がないため佐藤事務局長が電話で催促したところ,対応
した後藤純一氏(ラリージャパン2004組織委員長)は「要望書は見ていない」と返答ま
した.そこで「ファックスで送信する」と言うと,「探すから送らなくていい.対応につ
いては弁護士と相談する」とのことでした.
4月19日に4団体で4月28日を回答期限とした再要請の文書を配達記録便で送付しました
が,これも無視しました.このために,4団体は5月18日付けて2005ラリー・ジャパン
実行委員会委員長の大西康文氏に抗議声明を送付しましたが,これに対しても,なんら
対応はありません.
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○7月22日から24日に「ラリー北海道」開催
アジアパシフィックラリー選手権(APRC)第4戦・全日本ラリー選手権4輪駆動部
門第3戦「ラリー北海道」が,7月22日から24日(競技は23日と24日)に陸別・足
寄・士幌・音更の4町で開催されました.主催はAG.メンバーズスポーツクラブ北海道,
共催は十勝毎日新聞社.高橋はるみ知事が名誉大会長.十勝毎日新聞によると,競技
区間の合計は245.16キロで,アジアパシフィックラリーが32台,全日本選手権が46
台の計78台が参加.
アジアパシフィックラリー選手権の前身となった「インターナショナルラリーイン
北海道2001」では,主催者の毎日新聞社は動物の繁殖期を避けて秋に開催するとし
ていましたが,今回のラリーはそのような配慮がなされず,7月に開催されました.
このようにして,秋とされていた開催時期が今後なし崩し的に拡大されることが懸念
されます.環境への影響も一過性ということにはなりません.
○7月29日に北海道知事政策部知事室長から再要請書の回答が届く
十勝自然保護協会・ナキウサギふぁんくらぶ・北海道自然保護協会・北海道自然保護
連合の4団体が6月17日付けで,北海道知事に「『ラリー北海道2005(APRC)』お
よび『ラリー・ジャパン2005(WRC)』の環境問題についての再要請」を提出し,
7月29日を期限に回答を求めていました.
私たちは、(1)主催者が「国立公園や国立公園の特別地域のバッファーゾーン」「シマフ
クロウの繁殖地から5km,ナキウサギの繁殖地から3km」はコースから外すとしながら,
実際にはこの約束が守られていなかったこと、(2)ラリーが動物にストレスを与える懸念
があること,(3)主催者は公言を守らず情報公開も拒否し,環境問題を真剣に考えていな
いことについて,知事の見解を求めたのですが,これらに対する見解は書かれていませ
んでした.
回答は,「環境調査について平成17年7月19日に,ラリージャパン2005実行委員会
が実施した環境調査の中間報告の資料を参考にするなどして,担当者から聞き取りを行
ないました.その結果,ラリーコースの選定に関しては,実行委員会が自ら定めた基準
に基づき,文献・聞き取りによる事前調査及び現地調査等を行っていることを確認する
とともに,足寄町の一部の林道に関しては,環境への配慮が十分に行なえないとの実行
委員会の判断により,コース選定の候補から外したことを確認しました」というもので,
主催者がどのような基準を設け,調査結果がどのようなものだったのかなど具体的記述
はまったくありません.
また北海道知事は主催者に対して「環境調査の結果を地域の関係団体などにも公開し対
話に努めるよう求めた」とのことですが,自然保護団体には何の対応もなく,主催者は
知事の要請を無視しています.