ラリージャパン2006大会組織委員長 田畑 邦博 様
十勝毎日新聞社社長 林 光繁 様
国際ラリー支援実行委員会会長 砂川 敏文 様
十勝自然保護協会会長 安藤 御史
ナキウサギふぁんくらぶ代表 市川 利美
(社)北海道自然保護協会会長 佐藤 謙
北海道自然保護連合代表 寺島 一男
ラリージャパン(WRC)の環境問題への対応に関する抗議と申入れ
私たち北海道の自然保護団体は,4月30日付けで,ラリージャパンの主催者である貴職らに環境問題に関わる説明会の開催を求めましたが,貴職らは今日まで回答していません.私たちは主催者がこのような態度をとりつづけ,真摯に対応しないことに対し,強く抗議します.
これまでも私たちはラリージャパンの主催者に対し,新得町のコース周辺には絶滅危惧種であるシマフクロウ,クマタカが生息しこと,希少種であるナキウサギがコース脇に生息していること,コースが国立公園内を通過していることなどを指摘し,コース変更を求め,環境調査報告書の提出や説明会の開催を申入れてきました.
今年7月に十勝自然保護協会が行った新得町のラリーコースの調査では,コース上空を飛翔するクマタカを目撃したほか,コース脇でクマゲラの営巣木を確認しました.ナキウサギもコース脇に生息しているほか,絶滅危惧種のクシロワチガイソウやコテングコウモリも確認しています(十勝自然保護協会のHP http://city.hokkai.or.jp/~kagami 参照).このように新得町のコースはさまざまな絶滅危惧種・希少種の生息地となっていますが,今年もラリージャパンのコースとして予定されています.
6月27日に十勝自然保護協会が十勝毎日新聞社を訪問し,同社の高橋事業部長にラリーの環境問題について質問したところ,大会組織委員会として環境調査を行っているとの回答を得ています.
また,私たちの質問に対し北海道は平成18年7月7日付広報公聴350号で「これまでもラリーの開催に際し,主催者側と面談する度に,環境調査の結果を地域の関係団体などにも公開し,説明に努めるよう強く申し入れているところです.また,2006年のラリー大会もこれまでと同様に,主催者側の責任において環境調査が実施されているところであり,その調査結果を主催者側から聞き取ることにより,環境への配慮を確認するとともに,必要に応じて指導を行い,適切な対応を求めていくことにしています」と回答しています(資料添付).しかし,貴職らはこのような北海道の指導を無視して私たちへの説明会を開催しません.
貴職らが絶滅危惧種や希少種の生息地や国立公園内でラリーを予定していることに対し強く抗議するとともに,すみやかに調査結果を公表して説明されるよう再度申入れます.
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