WRC・ラリー問題 |
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「ラリー北海道2006(APRC)」および「ラリー・ジャパン2006(WRC)」
が引き起こす環境破壊問題に関する要請(知事あて) |
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2006年6月22日
北海道知事 高橋はるみ 様
十勝自然保護協会会長 安藤 御史
ナキウサギふぁんくらぶ代表 市川 利美 (社)北海道自然保護協会会長 佐藤 謙 北海道自然保護連合代表 寺島 一男
「ラリー北海道2006(APRC)」および「ラリー・ジャパン2006(WRC)」
が引き起こす環境破壊問題に関する要請
私たち4団体は、別紙の通り、十勝地方北部において2001年から続けられてきたラリー大会の開催が我が国の自然保護上大きな問題であると考えております。主催者ならびに関係行政機関は、環境影響評価を慎重に行い、その結果を公表し、国民・道民に対して十分に説明する義務があります。それにもかかわらず、主催者は私たちの要請を無視し、貴職を含む関係行政機関が全く等閑視することによって、いずれも北海道の自然を守ろうとしない点で、厳しく抗議されるものであります。
貴職は、すでに、2004年9月27日の北海道議会における大橋晃議員の質問に対して、「ラリーの開催に当りましては、地域住民などからの意見への対応も含め,主催者の責任において環境への配慮が十分に行なわれる必要があると考えており、来年度以降も実施される場合には、これまで同様,適切な対応を求めていく考えであります」、そして「…ラリーが来年度以降も実施される場合には、これまで同様,主催者に対し、環境への配慮が十分行なわれますよう求めてまいりたいと考えております」と答弁されております。
ところが、本年もまた、7月22日〜24日に「ラリー北海道」が、9月1日〜3日に「ラリー・ジャパン」が十勝地方で開催されると報道されています。しかしながら、別紙に述べましたように、主催者は、ラリーコースに希少生物が生息していることや国立公園内でラリーが行なわれたことが判明しても、これまで私たちが求めてきた環境調査報告書の公表や説明会の開催を行なうことなく、ラリー開催を予定しています。
貴職におかれては、議会答弁のとおり、主催者が私たち道民・環境NGOに対して誠実な対応をすることを求められることを要請します。また、北海道みずから、当該地域の自然環境の特性とそれに対するラリーによる影響について調査確認された上で、主催者に適切な指導や対応をなされますよう要請します。
以上の要請に対して、7月10日までに、ご回答いただけますよう、お願い申し上げる次第です。
回答送付先 080-0101 北海道河東郡音更町大通10丁目5番地
佐藤与志松方 十勝自然保護協会
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WRC・ラリー問題 |
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「ラリー北海道2006(APRC)」および「ラリー・ジャパン2006(WRC)」
が引き起こす環境破壊問題に関する要請(林野庁長官あて) |
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2006年6月22日
林野庁長官 川村秀三郎 様
十勝自然保護協会会長 安藤 御史
「ラリー北海道2006(APRC)」および「ラリー・ジャパン2006(WRC)」
が引き起こす環境破壊問題に関する要請
私たち4団体は、別紙の通り、十勝地方北部において2001年から続けられてきたラリー大会の開催が我が国の自然保護上大きな問題であると考えております。主催者ならびに関係行政機関は、環境影響評価を慎重に行い、その結果を公表し、国民・道民に対して十分に説明する義務があります。それにもかかわらず、主催者は私たちの要請を無視し、貴職を含む関係行政機関がそれを等閑視することによって、いずれも北海道の自然を守ろうとしない点で、厳しく抗議されるものであります。
ところが、本年もまた、7月22日〜24日に「ラリー北海道」が、9月1日〜3日に「ラリー・ジャパン」が十勝地方で開催されると報道されています。しかしながら、別紙に述べましたように、主催者は、ラリーコースに希少生物が生息していることや国立公園内でラリーが行なわれたことが判明しても、これまで私たちが求めてきた環境調査報告書の公表や説明会の開催を行なうことなく、ラリー開催を予定しています。
昨年までラリーを主催していた毎日新聞社は、当初、ラリーが自然環境に悪影響を及ぼすことを認識し、自然保護団体・道民に対して環境調査報告書を公開すると公言しましたが、その後、この公言をまったく無視して、絶滅危惧種の生息地や国立公園特別地域に隣接した地域、主に国有林の林道を使用してラリーを強行してきました。今回、毎日新聞社から引き継いだ新たな主催者は、毎日新聞社が約束した環境への配慮を引き継ぐ立場にありますが、新たな主催者もまた、環境影響評価の説明に関する要請を無視したままにおります。
国有林の方針として重視されている、森林の公益的機能には生物多様性の保全が明記されております。その課題を担う国有林におかれては、ラリーが自然環境に大きな影響を与える事態を等閑視することは、社会的に決して容認されることではないと考えます。以上を踏まえ、貴職におかれては、ラリー主催者に対して、林道の使用許可を与えないことを強く要請いたします。
なお,この要請に対して7月10日までご回答くださいますよう、お願い申し上げます。
回答送付先 080-0101 北海道河東郡音更町大通10丁目5番地
佐藤与志松方 十勝自然保護協会 |
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WRC・ラリー問題 |
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「ラリー北海道2006(APRC)」および「ラリー・ジャパン2006(WRC)」
が引き起こす環境破壊問題に関する要請(環境大臣あて) |
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2005年6月22日
環境大臣 小池百合子 様
十勝自然保護協会会長 安藤 御史
「ラリー北海道2006(APRC)」および「ラリー・ジャパン2006(WRC)」
が引き起こす環境破壊問題に関する要請
私たち4団体は、別紙の通り、十勝地方北部において2001年から続けられてきたラリー大会の開催が我が国の自然保護上大きな問題であると考えております。主催者ならびに関係行政機関は、環境影響評価を慎重に行い、その結果を公表し、国民・道民に対して十分に説明する義務があります。それにもかかわらず、主催者は私たちの要請を無視し、貴職を含む関係行政機関がそれを等閑視することによって、いずれも北海道の自然を守ろうとしない点で、厳しく抗議されるものであります。
ところが、本年もまた、7月22日〜24日に「ラリー北海道」が、9月1日〜3日に「ラリー・ジャパン」が十勝地方で開催されると報道されています。しかしながら、別紙に述べましたように、主催者は、ラリーコースに希少生物が生息していることや国立公園内でラリーが行なわれたことが判明しても、これまで私たちが求めてきた環境調査報告書の公表や説明会の開催を行なうことなく、ラリー開催を予定しています。
昨年までラリーを主催していた毎日新聞社は、当初、ラリーが自然環境に悪影響を及ぼすことを認識し、自然保護団体・道民に対して環境調査報告書を公開すると公言しましたが、その後、この公言をまったく無視して、絶滅危惧種の生息地や国立公園特別地域に隣接した地域、主に国有林の林道を使用してラリーを強行してきました。今回、毎日新聞社から引き継いだ新たな主催者は、毎日新聞社が約束した環境への配慮を引き継ぐ立場にありますが、新たな主催者もまた、環境影響評価の説明に関する要請を無視したままにおります。これは、社会的に決して容認できることではありません。
貴職は、2004年12月の日本共産党による政府交渉において、ラリーについて「国立公園を外すこと、シマフクロウ、クマタカの営巣地の調査、ナキウサギの調査を行うこと」が要請されたことに対して、コースの一部が国立公園に入っていたことを認め、「シマフクロウの営巣は把握しており、クマタカについてもできるだけ早く把握していく、ナキウサギについてもできるだけ協力していく」とし、「主催者側でも十分把握してもらい、つき合わせをして、コースが生息地にかかる場合は避けるよう助言していく」と回答しております(2004年12月18日付け「しんぶん赤旗」の記事)。
貴職におかれては、この回答に沿って、シマフクロウ・クマタカ・ナキウサギなどの希少種の把握を早急に行なうとともに、主催者に対して希少生物の生息地におけるラリー大会開催の中止を求められることを、ここに強く要請いたします。
なお、この要請に対し7月10日までにご回答くださいますよう、お願い申し上げます。
回答送付先 080-0101 北海道河東郡音更町大通10丁目5番地
佐藤与志松方 十勝自然保護協会 |
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別紙
十勝地方では、2001年の「インターナショナルラリーイン北海道2001」を皮切りに、国有林などの林道を使用した国際自動車ラリーが毎年開催されており、2004年からはラリージャパン(WRC)が開催されております。本年は、7月22日〜24日に「ラリー北海道」が、9月1日〜3日には「ラリー・ジャパン」が開催されると報道されています。
北海道の自然を守る活動を続けている私たち4団体は、国有林の林道などを使用した、上記のラリー開催が自然環境に大きな影響を及ぼすことを非常に危惧しており、ラリー大会開催は、?@自然の特性を踏まえた環境影響評価に関して、また?A主催者ならびに関係行政機関の対応に関して、それぞれ大きな欠陥・問題があり、日本の自然環境行政における極めて重大な問題であると考えております。
1.
自然の特性を踏まえない環境影響評価の問題
(1)当該地域の自然の特性は、自然生態系として優れている
当該地域の自然は、比較的低標高の国立公園外の公有地を主としており、自然林・天然林だけではなく、二次林や人工林も認められます。しかし、たとえ林道周辺の斜面部が人工林化されていても、沢筋に設けられた林道沿いには、渓畔林が自然豊かに残されております。そうした中で、低標高の崖地・岩礫地に隔離的に生息するエゾナキウサギや国指定天然記念物のクマゲラ、生態系の頂点にいる希少猛禽類のシマフクロウ(国指定天然記念物)、クマタカ、オオタカ、あるいはオジロワシ(国指定天然記念物)などの生息が認められ、さらに絶滅危惧植物も生育しております。すなわち、当該地域の自然は、生物多様性の観点から、猛禽類を頂点とする自然な生態系として、あるいは希少種の豊富な生態系として、非常に高く評価することができます。
国有林や道有林の基本方針は、従来の木材生産から、生物多様性の保護を含む公益的機能の重視に変えられています。したがって、国有林の機能分類において、たとえ木材生産を目的とする資源の循環利用林にしていようとも、林野行政においては、それぞれの分類地域において生物多様性の保護を含む公益的機能が重視されなければなりません。まして、水害や土砂流出を防ぐ水土保全林など伐採を制限する森林であれば、すべての公益的機能をさらに強く維持しなければなりません。他方、環境省においては、自然公園内の保護管理だけではなく、公園外においては希少野生生物の保全について十分な対応が求められております。さらに、北海道としては、これら国の行政機関と連携し、北海道各地の自然・森林を守るべき義務があります。
(2)ラリー大会の主催者、関係行政機関による環境影響評価の欠陥
「世界ラリー選手権」(大会会長:毎日新聞社代表取締役会長)の端緒となった「インターナショナルラリーイン北海道2001」(大会運営委員会会長:毎日新聞社代表取締役社長)の開催に際して、主催者の毎日新聞社は、『記者発表資料』の中で「環境に配慮したラリーの展開」を掲げ、周囲の自然環境に配慮した運営を目指すと約束しました。その中の一項目である「自然環境調査の実施」には、「候補コース周辺の自然状況について、現地踏査を含め環境調査を行い、最も影響の少ないコースを選定します。運営委員会内に環境安全委員会を設置し、環境への配慮がなされているかを徹底してチェックします。環境調査結果などの情報は環境NGOなど第三者に対して内容を公開します。ご意見やご批判については、速やかに運営に取り入れ、問題点については直ちに改善できる機動的・柔軟な組織にし、環境NGOとのパートナーシップを目指します」と明記されています。
「インターナショナルラリーイン北海道2001」の開催前に、ラリーの大会運営主催者である毎日新聞社は、十勝自然保護協会に対する説明会を行い、『インターナショナルラリーイン北海道開催実施計画に係る自然環境の保全措置等の検討報告書(抜粋版)』(以下、『報告書抜粋』とする)を配布しました。この報告書の「本検討のフロー」では、希少な動植物のうち特に影響が危惧される動物としてナキウサギとシマフクロウをとりあげ、ナキウサギの繁殖地から3q程度、シマフクロウの繁殖地から5q程度はコースの使用を避けることが望ましいとしています。
しかし、新得町のラリーコースは、実際には、この基準が適用されずに設定され、まさにナキウサギやシマフクロウの生息地そのものでラリーが実行され続けております。陸別町西部のコースは、ナキウサギ生息地から約1.5qしか離れていない場所にコースが設定されました。上記以外の希少生物として、ラリーコースおよびその周辺に、クマタカやオオタカ・クマゲラなどの絶滅危惧種が生息していますが、ラリー主催者は、それらの実態を把握した上での環境影響評価結果を公表しておりません。
また、前述の十勝自然保護協会に対する説明会において、『報告書抜粋』の中で「本検討のフロー」というコース選択の基準や手順を示した図によると、2次候補コースを選定(最終コース決定は,3次候補コースの中から決定)するにあたり、国立・国定公園の特別保護地区・特別地域から10q程度をバッファーゾーンとし、この範囲内ではコースの使用を避けることが望ましいと公表しています。
しかし、新得町のコースおよび足寄町東部のコースでは、この基準は適用されず、それぞれ大雪山国立公園・阿寒国立公園の特別地域に隣接する地域でラリーが開催され、とくに新得町のコースでは、コースの一部が国立公園特別地域内を通過していることがわかりましたが、環境省として、このコース設定に何ら対応がなされておりません。この経緯から考えますと、「保護と利用」のバランスを慎重に考えなければならない国立公園などの自然公園において、ラリー大会の開催は「過度な利用」をした悪しき前例となり、自然公園内での「利用」に今後、歯止めが効かなくなるという、間接的な悪影響も懸念されます。
他方、『記者発表資料』において「非開発イベントの運営」をするとし、「樹木の伐採、土砂の採取、道路建設などといった開発行為を一切行わず、環境に対して手を加えず、森林を現状のまま活用します。生態系の維持を最優先とし、恒久的な建造物はつくらず、国立公園、鳥獣保護区といった保護区域内をはじめ、貴重な自然環境地域はコースから除外します」と記述されています。
しかし「世界ラリー選手権」開催では、この公約が破られ,新得町のコースでは連絡路において路面から路肩へ重機で排水路が掘られて土石が谷へ落とされ、コース脇では希少植物を含む植物が刈り払われ,観客席周辺では樹木がかなり伐採されております。
したがって、ラリー大会主催者、ならびに関係行政機関は、ラリー実行に伴う自然への悪影響を避けるべく、『記者発表資料』で述べた方針のように、十分な調査に基づいた環境影響評価を行い、住民に説明する義務があります。ところが、実態は、次項で述べるように、ラリー大会主催者ならびに関係行政機関は、まったく上記と反対の行為を繰り返しております。主催者は、まず『報告書抜粋』ではなく、『環境影響評価書本体』を示し、次に住民に説明しなければなりません。
そうした中で、これまでのラリー大会は、多くの生物の繁殖期を避けて、秋に開催されていましたが、2005年からの「ラリー北海道」は、7月下旬に開催されています。この時期は、クマタカの巣立ちの時期に当るほか、多くの動物が子育てをしている季節であり、動物に対するインパクトはより大きくなると考えられます。そのこと以前に、ラリーカーやヘリコプターによる騒音は、警戒心の強い猛禽類やエゾナキウサギなどにとって大きなストレスとなり、それらの繁殖や幼個体の生存に大きな影響を及ぼすことが新たに危惧されております。
以上、ラリー大会の開催は、当該地域の自然生態系に大きな悪影響を与えることが危惧されますので、そのことに関する説明責任が主催者、そして関係行政機関にあることは明白です。
2.主催者、土地所有者ならびに関係行政機関の対応に認められる大きな欠陥 2004年以降、私たちは、事業主体および関係機関等に対して、以下に列記する申し入れ・要請を続けてきました。 [1]2004年8月22日:新得町のラリーコースにナキウサギが生息していることが判明したため、世界ラリー選手権実行委員長宛に、新得町内の林道使用中止を申し入れた。 [2]2004年10月6日:環境大臣・林野庁長官・北海道知事・世界ラリー選手権実行委員会委員長およびJRCアソシエイション会長宛に、「ラリー・ジャパン2004」がシマフクロウ、クマタカ、ナキウサギ等、希少生物の生息地において開催されたことに関する抗議と、国立公園、国有林、道有林内におけるラリーを今後開催しないよう申し入れを行なった。
[3]2004年11月2日:パリの世界ラリー選手権本部宛に,「ラリー・ジャパン」が、シマフクロウ、クマタカ、ナキウサギ等、希少生物の生息地において開催されたことに対して抗議と指導を求める要望書を提出した。 [4]2005年2月19日:ラリー主催者である毎日新聞社に対して、環境調査報告書の提出を求め、同時に説明会を要請した。北海道森林管理局長と十勝西部森林管理署東大雪支署長に対しては、林道使用を許可しないように要請した。 [5]2005年4月19日:毎日新聞社に対して、前述の報告書による資料提供と説明会開催について再要請した。 [6]2005年5月18日:環境大臣 ・林野庁長官・北海道知事に対して、ラリーが引き起こす問題への対応を要請し、一切回答しないラリー・ジャパン実行委員会委員長に対して抗議書を送付した。 [7]2005年6月17日:北海道知事・十勝東部森林管理署長および十勝西部森林管理署東大雪支署長に対して、ラリーによる環境問題への対応について再要請した。 [8]2005年7月15日:環境省自然保護局西北海道地区自然保護事務所長に対して、ラリーによる環境問題に関して要請と再質問を行い、北海道知事に対しては再要請に関する回答を要請した。 [9]2005年9月24日:環境大臣に対して、ラリー主催者への指導を再要請し、ラリー ・ジャパン2005実行委員会委員長に対しては抗議と説明の要求を行なった。 [10]2005年11月24日:環境大臣に対して、回答を催促し、日本自動車連盟会長に対してはラリー主催者への指導を要請し、毎日新聞社社長とラリー・ジャパン2005実行委員会委員長に宛ててラリー撤退に関わる質問と要請を行い、新たな主催者であるA.G.メンバーズスポーツクラブ北海道代表と十勝毎日新聞社社長には、説明会開催を要請した。 [11]2006年4月30日:ラリー・ジャパン2006の主催者に対して、説明会を要請した。
以上に加えて、2004年8月には、北海道の鳥類研究者など6名がシマフクロウの生息地におけるラリー開催を中止するよう、申入れております。
私たち4団体は、上に列記した中で、2005年2月19日付けで、ラリー・ジャパン2004実行委員会委員長に対して,環境調査報告書等の資料提供と説明会の開催を申し入れました。しかし、私たちの再三にわたる要請はまったく無視されたまま、ラリーが強行されました。国際ラリーを誘致し2005年までそれを主催してきた毎日新聞社は、昨年ラリー・ジャパンからの撤退を表明しましたが、撤退後も環境調査報告書提出の要請を無視しています。
このような経緯は、十勝地方におけるラリー開催の当初にあった『記者発表資料』に記述された方針とことごとく反しており、まったく無責任な態度であると、強い憤りと不信を感じます。加えて、今年ラリー開催を引き継いだ新たな主催者も、説明会開催の要請を無視したままに、ラリー大会開催を強行しようとしている現状にあります。
3.
まとめ
以上により、ラリー大会主催者は、本質的な環境影響評価結果や、当然行われていると思う事後のモニタリング結果を公表すべきであり、関係行政機関である北海道森林管理局、環境省ならびに北海道は、問題を等閑視して放置するのではなく、北海道の自然を守るために行政的指導を徹底すべきと考えます。それぞれにおいて、相互の責任転嫁は、北海道の良き自然、地域の生物多様性を守らない点で、決して許されるものではありません。環境の時代と言われる今日、以上の主催者と関係行政機関は、私たち4団体の要請に対して真摯に回答すべきであると考えております。 |
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