Grammostola sp."Concepcion"
サウザン レッドゼブラ ローズ

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 チリコモグループの中では最も可愛らしいと言われている南からの刺客ですよ。丸みを帯びた体型と、適度な量の毛をモフモフさせた脚にバキっと入るゼブラ模様。脱皮すると、G.roseaの様に美しい赤味を帯びます。さらにこのグループ特有の大人しさと丈夫さ。サイズも大きすぎず小さすぎず。素晴らしいですよなー。

 ほかのチリコモグループとは明らかに雰囲気が異なるので、こいつに関してはモルフとかフォームじゃなく、完全に別物でしょう。属レベルで違うんじゃないかとすら思うぐらいですねぇ。こやつは蹠節の先の方が膨らんでいる所も他の連中とは異なります。

 この系統の中では南の方から来るので、サウザンゼブラですな。場所的にはチリのマウレ州とビオビオ州に居る様です。採れる所でチリアン ゴールドフラッフ/G.sp."Maule"(マウレ州から)と、本項のG.sp."Concepcion"(ビオビオ州のコンセプシオンから)で分けられる事もありますが、この二つを分けるのは微妙な所かもしれませんね。今後同定されれば、その時に決着が付くことでしょう。なので殖やそうって人は現状ご注意下さい。一応産地も異なり、別物として入荷しているので、もし同じ種類だったとしてもペアリングは避けたほうが良いと思います。それぞれの持ち味があるから分けられているのに、ここで混ぜちゃったら台無しですからね。しかもこの辺り日本だと結構まだ無茶苦茶で、コンセプシオンとマウレで混乱しているならいざ知らず、G.porteriにしか見えないものに、G.sp."Maule"の札が付けられて売られていることもありましたので、混乱に拍車が掛かること必至です。売られている札を信じ込まずw、自らの目でしっかり見極めましょうねぇ。少なくともporteriとかrosea等とは、蹠節を見れば違いが判りますから、買ってからでもチェックしてみてください。導入してすぐは小汚くて判り難くても、1-2度脱皮させれば判るかと思います。

 何故かG.calaの名前で来ることありますが、現状別物であるという事ですよ。そもそもG.calaは現在無効でからのぅ。念のためチェックしたけど、違うものだとなった模様です。この辺もそのうち何らかの決着がつけられるんじゃないでしょうかね。

 飼育に関しては他のチリコモ軍団と一緒で、高温・低温・乾燥に強くて丈夫。地面を乾燥させて小さめの水容器を入れておけば、OKです。あまり広い水容器を入れてしまうと、空中湿度が高くなりすぎますからね。耐えられる温度の幅が広いので、人が普通に暮らせる程度の気温であれば、そんなに気を使わなくて良いでしょう。冬化処理する場合、寒い期間はエサを食べなくなると思うので、水だけ与えて放っておけば良いですよ。

 大人しくて丈夫なので、誰にでもお勧めできると思いますよ。ただし、買って来てジャンジャン餌を上げまくると、すぐ拒食して、数か月食べなくなることもザラです。でも、そういうサイクルなので諦めてください。食べる所を見たいなら、最初からそういう種類を選びましょうね。タランチュラは様々なニーズに応えられるぐらい購入可能種は多いですからね。いやー、懐深いですなぁ〜w

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