十勝自然保護協会

 2008年度はこんな事をやります。

 十勝自然保護協会の会則はこちらに あります。

十勝自然保護協会の2008年度の活動


 2007年の国連環境計画(UNEP)は、地球環境の悪化に対して警告しました。
 気候変動で生物多様性の損失や土地、土壌、森林、淡水および海洋劣化が更に悪化する可能性のあることを、警告しています。
また人間が使う淡水量は地球規模で減少し、水資源からの漁獲量は大幅に減少していることや、16000種以上が絶滅の危機に
あることを警告しています。
 スウェーデンでは2020年までにエネルギーの半分を再生可能エネルギーで補うことを目標にしています。すでにエネルギー
供給のうち石油が占める割合は三分の一以下であり、なお減少していることが発表されました。EUは2020年までに温室効果ガ
スの30%削減を提示しています。
 日本では僅か150事業所(製鉄や発電所)が二酸化炭素の国内総排出量の約半分を排出しているのです。我が国の再生可能エ
ネルギー利用は先進国の中で、とても遅れています。
 政府の行為の違いにより僅か十数年でこんなにも変わるのです。
2007年は帯広(十勝地方)では1892年統計開始以来、夏の最高気温は過去最高でした。
 身近な自然環境を守ることは地球の自然環境を守ることになります。当協会は、今まで同様、多くの人々と連帯し地道な活動を
継続していきます。

2008年度 活動計画

1.大雪山国立公園(東大雪)の自然を守ります。

(1)然別湖周辺の自然を守ります。
   湖畔の旧北電施設の博物展示施設計画は容認できません。

(2)十勝三股の自然を守ります。
   【1】環境省が進める三股・糠平地区の整備について、三股地区は「森林復元」、糠平地区には
自然保護のための中核施設をおくことを基本とするよう働きかけていきます。
   【2】三股の森林復元を目指す「十勝三股森づくり21」に参加します。

(3)糠平〜三股における長距離自然歩道計画の見直しを求めます。

(4)大雪山国立公園内トムラダムの堆砂処理計画問題に取り組みます。

2.「山のみち整備事業」(旧大規模林道計画)の事業中止を求める活動をします。
(1)北海道が行う「山のみち整備事業計画」の見直しが事業中止に向かうよう働きかけます。   
(2)「山のみち整備事業計画」の不必要性や自然破壊について世論に訴えていきます。
(3)大規模林道問題北海道ネットワークの活動に積極的に参加します。

3.平取ダム建設に反対し、計画の見直しを求めます。
  稼働10年の二風谷ダムは、2003年の台風で治水の機能を全く果たさず、下流域に大きな被害をも
 たらしました。そして今堆砂のため機能不全に陥ろうとしています。これから建設予定の平取ダムは、573億円の
 税金を投じて、二風谷ダムの二の舞を演じようとしていることを広く世に知らしめ、結集する8団体とともに事業計
 画の中止を求めていきます。

4.日高山脈の自然を守ります。
 日高の原生河川流域および日高山系全体の自然を原生的状態に保全するよう求めます。

5.美蔓ダム問題に取り組みます。
  帯広開発建設部が予定地として選定した、新得町ペンケニコロベツ川は貴重動植物の生息生育する自然度の高い
 渓流域です。計画の見直しを求めていきます。

6.北海道の森林を守ります

 (1)北海道の国有林・道有林の天然林の乱暴な伐採の現状を世論に訴え、森林の公益的機能を保護するよう求めます。
 (2)08年6月28日に行われる国際森林シンポジュームの成功を目指して取り組みます。
 (3)「えりもの森裁判」の支援を続けます。
 (4)十勝の国有林に投棄されているダイオキシンの管理態勢を解明します。

7.近郊の森と川の自然環境を守ります。
  関係官庁の事業計画に対し生態系保護を優先するよう積極的に提言します。

8.自動車ラリーに対し林道使用の中止を求めます。
  WRCの道央圏での林道使用、十勝のアジアパシフィック大会での林道使用に反対します。

9. 新得町の「ベアーマウンテン」問題に取り組みます。
  サホロに開設された「ベアーマウンテン」は飼育管理が不完全であり、近年出没する野生ヒグマとの接触も危惧され
 るので、問題解決の対策を事業者や北海道に要請します。

10.観察会、講演会、学習会を計画します。
(1)然別湖周辺
(2)大雪山国立公園
(3)日高山脈
(4)動植物の学習
(5)河川と河畔林
(6)森林および林道
(7)自然保護関係法
(8)地球温暖化問題

11.調査活動 
(1)十勝の天然林の伐採状況を調査・監視します。
(2)十勝の「山のみち」を監視します。
(3)ラリーに使用される十勝の林道を調査・監視します。

12.運営・広報活動・他団体との連携・官庁関係の協議会等への参加 
(1)理事会は月1回定期とします。
(2)会員の拡大を目指します。
(3)「十勝自然保護協会ニュース」(含む、事務局だより)を5回以上発行します。
(4)北海道自然保護連合、大規模林道問題北海道ネットワーク、G8サミット市民フォーラム北海道および
   森林生態系保護ネットワークに加盟して活動します。
(5)沙流川水系ダム問題に結集する団体の一つとして参加します。
(6)昨年参加した官庁関係の協議会には引き続き参加していきます。

13.会員拡大・財政問題
 会員の拡大をめざし、活動の財源確保に努めます。