日高自然セミナー報告
 

 日高横断道路の建設費の奇怪さ・膨らむ建設費

         【写真:落石や雪崩でグニャグニャに曲がったガードレール(札内川右岸)】
道路の概要     
   
   ●路 線・・・・静内町の静内ダムを静内側起点とし、静内川沿いにナナシの沢に
           入り、コイボクシベチャリ川源流680m地点からトンネルで十
           勝側にぬける。十勝側は上札内の札内ダムサイトを起点に札内川
           沿いに7の沢に入ってトンネル入口まで7の沢沿いとなる。

   ● 延長距離・・ 路線の距離は、一般道々と開発道路部分を含め総延長75km。
           開発道路の指定区間は24.5Km。1823m峰頂上真下のトン
           ネル部分は4.4km。計画予定では橋梁の総距離は15.3km。

   ● 頭初予算・・・75kmに296億円。開発道路指定部分の24.5kmの新規建
           設費に254億円(1km当たりの工事費は約12億円)。 その
           他の林道みたいな道々の拡幅などに42億円。

建設費の経緯

    ● 頭初予定距離 総距離75kmであった。(トンネルを含む開発局担当区間24.5km
                                 +道道区間50.5km)
  
    ● 7月6日 道議会一般質問での道の回答

       日高横断道路の全長は103km。国の直轄する開発道路は25km。
       この国直轄の25kmの内、この15年間で難工事のため4kmが完成し道々
       に移行された。道々部分の完成度は半分が改良・舗装済。

  ■ 建設費用の変化     総予算     開発道路部分  道々部分
      頭初予算      296億円   254億円    42億円
      平成12年7月現在                 420億円
      今後の費用    1275億円   640億円   635億円

     (完成部分の維持管理費用は年間2億2千万円)

  ※ 北海道開発庁や北海道は、建設着工前には完成期間20年・総費用296億円
    と言ってたものが、国の直轄工事部分が25分の4kmの完成率でした。又、道
    の建設部分は半分しか完成していません。
     私たち道路建設に反対してきた自然保護団体は、総工事費は1000億円を
    超えるだろうと予測していました。今、今後の道路にかかわる期間や費用を予
    測ずるのは大変困難でずがあえて予測すると、今後30年間の工事期間と費用
    はこれまでの費用を加えて4000億円を超えるのではと考えます。

  【第12回(再開)日高自然セミナー 日高横断道路と十勝幌尻岳 より】
 

                                

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