† 序 † | |||||||||||||||||||
ここでは、タランチュラとはどういうクモなかと言う事を"ビシッ"っと書いていきますよ。 JavaScriptを有効にしている方は、各タイトルをクリックして頂きますと、アラ不思議、その下に解説や画像がワッと出るでしょう。これが良いわけ。(笑 それでは、しばしお付き合いの程よろしくお願いします。 |
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† 大土蜘蛛 † | |||||||||||||||||||
タランチュラと言う言葉、多くの人が知っている、もしくは耳にしたことがあるかと思います。そして、毛深く大きな毒グモと思っている方も多いでしょう。だがしかしその実態とは!以下に書いてあるので、適当に読むなり、読まないなりして下さいね。こちらもメンドウなので、有る程度テキトーにはぐらかしつつ書いてますから。(笑) 一言で「こういうクモですよー」と言うことを伝えにくい厄介な連中なんですねぇ。なにしろ所謂タランチュラに該当するクモ達は、世界中の熱帯〜温帯域に約1000種もいるんですから、こういうクモだと伝えにくいんです。今の所タランチュラとは、オオツチグモ科に属しているクモ全種を差すようです。 950種もいれば、小ぶりの種もいるし、そんなに毛深くない種もいる。そして毒性は思いのほか高い物じゃないと言うのが定説です。毒に関しては、別項に書きますので、そちらをご覧下さいね。 続いて、名前の由来に行きましょうねぇ。これはかなり有名な話で、タランチュラマニアであれば、この逸話普及率80%以上を誇っているか否かは知りませんが、まぁ有名だという事で話を進めますよ。 タランチュラという名前は、本来Lycosa tarantulaと言う3cm程のコモリグモの一種に付いているのです。このクモはイタリアのターラント地方で、もっぱら猛毒と信じられておりました。んで、L.tarantulaに噛まれるとだ、タランテラと言う舞曲に合わせて踊らなきゃ死んじゃうという事も信じて疑わなかったらしい。踊ると逆に毒が回りそうな気もするし、大体そんなに強い毒があるなら、呑気に踊ってられねぇだろぅ・・・と言う突っ込みは無しですよ。この人たちは、これで助かると真剣に思っていたわけですからね。風邪引いて痔の薬を塗るよりも太刀悪いですが、信じていたのだからしょうがない。実際、このクモに噛まれて死人は出てないだろうしねぇ。人を殺せるほどの毒を持ってないって事は、元気に踊ることが出来るのが何よりの証か(笑) で、そのヨーロッパの人は、いわゆるオオツチグモ科のクモと、猛毒(と信じられていた)L.tarantulaを重ね合わせて見て、オオツチグモ科のクモをタランチュラと呼ぶようになったらしいよ。 長かったので、ここらで終わりにしますよ。と言うわけで、骨の髄までどっぷり浸かって行ってください。色取り取りの麗しき森の宝石タランチュラ達が毒牙をむき出しにして皆様方を歓迎しておりますよ。少しでも油断しようもんなら、あっという間に絡めとられますので、ご注意ください。 |
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† 生活 † | |||||||||||||||||||
クモといえば、空を飛んでいたりするやつもいるし、綺麗な巣を作って暮らしていたり、あげくの果てには水の中に棲んでみたりと、とにかく所構わず神出鬼没なイメージがありますが、その辺りのところタランチュラはどうなのさ?と言う疑問が出てきますね。 タランチュラは、世界中の温帯もしくは熱帯域に広く分布しております。日本には幸か不幸か、ただの1種たりも生息しておりません。しばしばアシダカグモをタランチュラと誤解する人もいるようですが、あれは帰化種ですが、そうとう古くから帰化しているので、日本に古くから生息している、でかいゴキブリハンターとして考えてくれれば良いでしょうな。 地面深く地中に巣を作るものと、樹上や高いところに好んで巣を作るタイプがおります。あと飼育の際、便宜上徘徊性の種とされるものもいますが、それらは殆どの場合、地中に巣を作って暮らします。巣と言っても、オニグモなんかの類の様に、あんな器用な円状の巣を空中に作ることはあの体系では無理ってなもんですな。基本的に体重がそれなりに重いですから、穴を掘るか樹のチューブ状の巣を作るか、場合によっては広めのシート状の巣を作るヤツなんかもいます。まぁそんな感じで身を潜め、普段は比較的平和に暮らしてるんですねぇ。 タランチュラは夜行性なので、夜になるまでは巣穴に潜み、お腹が空いていれば巣から出てきて、エサを探す場合も有ります。その他特別な出来事が無い限り巣から出てきません。どちらかと言うと、引き篭もりでしょうか・・・。 生き物なんでエサを取るわけですが、クモは肉食です。勿論ベジタリアンなんてものは、いませんよ。 普通は自分より小さなの昆虫類を狙って食べています。また、小さな動物の類いも襲って食べる場合があります。ネズミとか小型の爬虫・両生類辺りが狙われます。また、動物の死体も転がっていれば食べます。あたりまえですが、水も飲みます。 タランチュラは、棲んでいる場所や、その種の性質なんかで大まかに呼び分けられています。ここ大事。
アースタイガーは飼育下においても地中に巣を作るものが多いのですが、地中はおろか、樹上までその活動範囲を広げる種もいます。また、一様に気が荒いですね。ちょっとの刺激で、この世の終わりかという程軽快なリアクションを見せつけてくれます。タランチュラを初めて飼う場合、これらの種は止めましょう。ちょっとしたトラウマになり兼ねませんぞ!
結論:便宜上、生息地や生活パターンで、バードイーター・ツリースパイダー・バブーン・アースタイガーと分けられている。そして、荒い種はトラウマだ!<意味不明・・・ |
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† 寿命 † | |||||||||||||||||||
項目を分ける程の事でもない感じですが、寿命の項目を作ってみましたよ。分けなくても良い感じだけあって、短いですからね。でもね、これは知らない人にとっては、驚愕の新事実となりますよ。いいですか、行きますよ。 タランチュラの寿命はすごく長い!
種類によって結構異なりますが、メスで10〜50年、オスで3年程の寿命があります。オスの方が寿命が短いんですね。性成熟したオスに至っては、そこから1年と生きられない種も結構いるようです。一度交尾すると死期が早まったりします。オスはさびしいですな。メスのほうは寿命までの間、何度も交尾して産卵することが可能のようです。 長寿のために、いまだに詳しい寿命が知られていない種も多くいるようです。ってか、正確な寿命が判明している種の方が居ないと思った方が良いかもしれません。蟲のくせに生意気なやつだなぁ、と思われるかもしれませんが、ペットとして見た場合、やはり早々に逝かれてしまっては悲しいものがあります。しかし、ことタランチュラのメスとなると、長い時間を共に出来ます。そりゃもう嫌って程に。 結論:メスは10年以上生きる種がかなり多い。だがしかし、オスはそれに比べると、夢幻の如く儚い・・・ |
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† 脱皮 † | |||||||||||||||||||
多くのタランチュラは、巣の中に篭って脱皮します。武器として、刺激毛を所持するものは、巣の周辺にパッパと撒くという念の入りよう。そうして、モルティングベッドなる小ジャレたベッドを自分の糸で作るのです。非常に肌理細かいベッドで、僕の使ってるシーツなんかより、ずっと良い感じだぞ、アレは! その何とかベッドが出来あがりますと、その上で大胆にも仰向けになるのである。数時間その状態で動かないが、時が満ちる頭胸部が割れて、新しい体が姿を見せ始める。頭、脚、腹部と順々に出てきて、抜け終えたタランチュラは非常にみずみずしく美しい。人も脱皮できれば良いのにね、フフフ〜
さて、タランチュラにとっては、この脱皮が最も危ないのである。上の感じで見ると、脱皮の最中隙だらけであり、仰向けになってる時なんか「私を食べて下さい」と晒している様な風にも見えなくも無いわけ。 しかしだ!脱ぎ終わった直後、これが群を抜いて危ないのである。体は完全に固まっていないし、動きもぎこちなけりゃ、自慢の牙だって白く柔らかい。こんな所を敵に狙われたら一貫の終わりである。息を潜めて体が固まるのを待つしかない。大型個体であれば、数日掛かるため、大変さも極まると言うものだろう。
タランチュラの抜け殻は非常に美しく、まるで2頭になったように見える。毛はおろか色彩に至るまで、綺麗に残るので、記念に残しておいても良いだろう。海外からやってくるクモの中には、正体不明なクモも多くいる。そんな時、抜け殻を専門家に見てもらえば、その種を同定してくれるかもしれない。また、抜け殻をみると、雌雄の違いもわかりやすいので、そんな事にも使える優れものなのである。雌雄判別等の話は、とりあえず繁殖の項へ回すこととします。 結論:タランチュラは脱皮して成長する。タランチュラのベッドは、うちのシーツより上! |
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† 体 † | |||||||||||||||||||
一般にタランチュラは巨大である、というイメージが先行してあるのではないかと思います。たしかにハエトリグモなんかに比べれば大きいですが、国内にもアシダカグモやオオジョロウグモ等大型のクモが居ます。一方タランチュラの中にも小さな種がいて、Cyriocosmus elegansは1-2cm程しかないそうです。ちなみに、やつは非常に小型ですが、美しい奇抜な色彩のタランチュラで、ペットルートに乗ることは極めて稀な種です。というわけなんで、大きければタランチュラというわけではないんですね。 タランチュラの大きさを計る際に使われる言葉は、体長とレッグスパン。右の画像を参照下さい。頭胸部(顎も含め)と腹部までの長さを体長とし、脚を含めた長さをレッグスパンと言います。レッグスパンは脚を縮めたりされると変わってくるので、一般に体長を用いるようです。レッグスパンは種類によっては、脚の長い種なんかもあるので、両方それなりの目安として使われます。しかし、体長も、エサを摂ったり妊娠すると、腹部が大きく膨らみますし、脱皮直後もしくは飢餓状態下では腹部が小さくなっている場合があるため、どちらも目安という感じすかね。 さてはて、先ほどはあまり大きくないようなイメージを含めて書いてしまいましたが、そこはタランチュラ、巨大種もいます。どのぐらいかというと、体長10cmを超え、レッグスパンは30cmに達するような超大型種もいるんですね。それは、ギネスブックにも世界最大のクモとして紹介されているほどです。現段階で世界最大の種は、ゴライアスバードイーター(Theraphosa blondi)とされており、体長12cm以上に成長すると言う巨大蜘蛛です。大型個体は、誰をもをうならせる巨大さですねぇ。大型タランチュラの定義ですが、まぁ体長で言えば8cm〜、レッグスパンで言えば20cm以上でしょうかねぇ。あと、見た目・雰囲気・迫力とかが加味される事もあります。 5cm以下を小型種、5〜7cmを中型として行きましょうかね。しっかし曖昧ですね、でも曖昧さが肝心です。ほら、体長がイマイチでもレッグスパンは一人前とか言う奴もポエキロ辺りにはにいますからね。 さて、ついでに各脚の名称を書いておきますと、ぱっと見10本足に見えないことも無いですが、最初の2本は実は足じゃないんです。サソリのハサミと一緒で、蝕脚と言います。エサをを捕らえたりするとき、器用に使います。またオスでは、触脚事態が生殖器となります。で、その後ろの足から第1脚〜第4脚まであります。関節にも名前がついていて、これも簡単に説明しますと、まず目立たない頭胸部に近いほうから基節・転節、ここは飼育に際してはあまり注目されない小さ目の節です。次ぎは最も大きな節で、腿節(femur)と言いまして、ここに特徴的な色彩が出ているような種だと○○フィーマーと呼ばれることもあります。次ぎは短めの膝節。ストライプ模様の入るクモは、この節から始まるものが多いですね。次ぎは脛節で、2番目に大きな節です。オスの第1脚の脛節にはメイティングフックと呼ばれる、交尾の際メスを押さえるフックが出るものもあります。蹠節・フ節と続き、その先に小さな爪があります。最後の2節の裏側には、短い歩脚毛束と呼ばれる、メタリックに輝く毛が生えています。左の写真がそれです。綺麗なもんですねぇと思って頂ければ、それでよし! タランチュラの頭胸部の前方には単眼が8つついています。まぁ他のクモもそうなので、普通ですね。ハエトリグモの様に目が良くなく、明暗程度しか見分けられんと言われています。しかし、体毛が全身触覚と言う感じであり、全身を使い振動を察知するようです。振動だけで生きているのかねぇ。恐るべしタランチュラ! タランチュラを裏側から見ると、2対の書肺が見ることが出来ます。ブックラングとか呼ばれている、まぁ呼吸器ですね。お腹の裏から呼吸しているので、水を飲みながらも呼吸できるわけ。 下のボタンをビシッと押しますと、別窓が出ます。そこで体の各部名称を画像入りで説明しますぞ。僕の下手くそ文章では、よく判らなかったであろうしのぅ・・・。 結論:デカイだけじゃないわけよ。あと、歩脚毛束は綺麗だ。 |
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† 毒 † | |||||||||||||||||||
タランチュラといえば「毒」と言うイメージが先走りしすぎて、もしもジャングルを彷徨っている時に出くわしたらどうしよー!と言う感じかもしれません。が、基本的に向こうから人間に襲って来ることはありませんので、御安心下さい。ほっときゃ無害です。人間のほうがクモを追い払おうとか、捕まえようとかして危害を加えようとしたときに限り、気の荒い種は盛んに威嚇してきます。危険度ど言いましたら、確実にスズメバチ等の方が危険でございます!なにしろ、相手は飛翔能力に優れ、群れで来ますからネェ、袋にされたら人間なんて一発ですよ。タランチュラは、日本人が見慣れてないだけで、イメージが先行しまくっている状態ですから、バカみたいに恐れる必要はありませんからね。 毒の存在理由ですが、これまた人を殺そうとかしているわけではなく、クモにとって消化液にもなるんですね。まぁ、大きなエサを捕らえ様としたとき、獲物に逆襲されると、クモ的に非常にマズイわけでございますので、麻痺らせたり殺したりすることも必要なわけですね。そんな時も使いますが、基本は食べ物を消化しながら食べて行くと言うときに使います。 タランチュラの毒性ですが、人は殺せるほど高い物ではありません。まぁ、お酒が回ってて血の巡りが良くなってる人とか、体調が優れない人、5歳以下で体重の軽いお子様などには脅威になる事が無きにしも有らずでしょうが、まぁ死なないでしょう。タランチュラに噛まれるとどうなるかですが、患部が非常に張れあがったり、激痛を感じたり、体の一部がつったり、得になにも無かったり(笑)と、クモの種類や雌雄、また噛まれた人の状態によっても大きく変わるらしいです。傾向として、南北アメリカ大陸系のは、それほど強くないとされるものが多く、旧大陸系(アジア・アフリカ系)のは噛まれると結構きつい目に合う事例が多いようです。 毒性の高いとされる種に噛まれますと、死ぬほど痛いらしいので、もしも道端でタランチュラと出合ったならば、むこうから何か仕掛けてくるわけではないので、放っておくのが一番です。マニアじゃない人は、冷ややかな目線を送り、素通りするのが得策ですかねぇ。とにかく、うろたえないで下さいね。マニアな人であれば、常日頃から何か生き物を見つけた時ようにタッパーとピンセットを持ち歩いているはずなので、それで捕まえれば良いですね。 しかし、不運にも噛まれてしまったならば、とりあえず病院へ行くか、じっと耐えるか(笑)です。とにかく噛まれれば厄介なので、絶対噛まれないように努めてください。こちらから何か仕掛けなければ、何もしてきません。 毒ついでにハンドリングについてですが、個人的にはどのような種であれ反対です。別に手で持っても噛まれても自己責任なので知った事では無いのですが、万が一何かあった場合、この落とし前どうしてくれるんだってなもんです。キョクトウサソリの様になったらと思うと絶望しかない・・・。しかも、どーせ何か起こした人間は、特に何の責任も取らない事ぐらい知ってますよ・・・(苦笑) 全国のタランチュラマニアを敵に回したくなければ、触ることはお勧めしません。爬虫類カフェとか販売イベントなんかで触らせてくれる所もあるそうですが、タランチュラとかサソリ等に関しては正直「止めてくれ」と思っています。何かあって大騒ぎされたら、こんな趣味一発で終焉を迎える可能性もありますからね。 結論:タランチュラの毒で、人は死なないようだ。(一部の人を除く) 噛まれたならば、四の五の言わず病院へ。ってか、そもそも触るんじゃない! |
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† 毛 † | |||||||||||||||||||
毛の生え塩梅ですが、基本的に無毛の種はいないです。でもフッサー生えてる種も有れば、そんなに毛の目立たない種も有るわけです。空気の流れとかを感じているのかもしれませんが、詳しくは不明です。 南北アメリカ大陸に生息するタランチュラの中には、防衛手段として、腹部の繊毛をお見舞いしてくる奴らもいます。この毛は、何やら非常に細かい突起が付いていて、人をはじめとする哺乳類に付着しやすく抜けにくいんです。その毛の被害は非常に甚大で、付着した患部が痒くなってきます。なんと言うか、笑っちゃうぐらい凄まじい痒さなのですよ。種類によっては、赤く脹れ上がり、痒味を超えて痛痒くなってくる事もある始末です。未体験者には、是非とも味わわせてあげたい次第でございます。
この毛ですが、長いこと吸引してると、遅かれ早かれアレルギーになるかと思います。同じ部屋に居るだけで、くしゃみ・鼻水・涙が止まらないと言う花粉症のような感じになります。こうなってしまったが最後、諦めるしかない。刺激毛を持つクモを飼っていると、世話するたびにその症状が出ますが、がんばってください。嫌なら飼わないこと。 痒くなった患部には、痒み止めを塗っておき、喉がやられたならば、うがい薬なんかでうがいをし、体が痒くなったらシャワーを浴びる。まぁこの程度ですが、微妙にツライ点が嫌ですねぇ。 結論:腹部の刺激毛に注意しよう。おみまいされても、耐えぬいてみせろ。 |
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