日本のクマゲラ
著:藤井 忠志
¥3,024(税込) 178頁
A5判 2014年11月25日発売

 クマゲラは,分類学上,キツツキ目キツツキ科クマゲラ属に属する体長45cmの日本最大のキツツキである。日本ではアカゲラなど12種のキツツキ類が知られている。
 クマゲラは現在,北海道と本州北部の一部で確認されている。いずれも生息個体数が極端に少なく,本州で繁殖が確認されたのは,秋田県森吉山と世界自然遺産 の白神山地のブナ林のみである。北海道ではトドマツ林,本州ではブナ自然林に棲むという生活環境の違いや,両地のクマゲラに声紋の違いが認められつつあ り,亜種を異にしているとも考えられる。このように,分類学上からも,日本のクマゲラ個体群は,学術的にきわめて貴重な存在といえる。本書では,これまで 謎とされていたクマゲラの生態にスポットをあてる。過去40年間に及ぶ北海道・本州のデータ等を網羅・解析した総説を中心に,ナチュラリストから研究者ま で関心を持つことが出来る,日本におけるクマゲラ生態学のバイブルといえる。
 本書は3部構成となっている。T部 「日本のクマゲラ」は,生態学的研究内容である。U部 「資料編@ クマゲラ物語」は,本州における幻のクマゲラ発見に至るまでの実話である。V部 「資料編A 白神山地が世界遺産に登録されるまでとその後」は,白神山地が日本初の世界自然遺産に登録されるまでとその後の現状について,登山家で作家の 根深誠氏と藤井忠志の対談講演会である。
 生態写真も北海道のものは,アマチュアカメラマン最高峰の井上大介氏が,本州産は藤井をはじめとする本州産クマゲラ研究会によって撮影された自信作である。


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