|
アンゴラ及び中央・東・南アフリカに広く分布する種でございます。通常体長5cm、レッグスパン13〜18cm程でございますが、ウサンバラオレンジの方がやや大きくなる印象でございまして、体長で6−7cmにはなります。
ウサンバラオレンジと申しますと、アフリカを代表する美しいタランチュラで、ペットトレードされて久しい種でございますが、長いことsp.として扱われてまいりました。んで、あるときP.mamillatusこそが、いわゆるウサンバラであると言う説が浮上したのですが、2003年本属は大幅に整理されて、ウサンバラはP.murinusの地域変異という事で落ち着いたようでございます。ウサンバラsp.伝説は、ここで一旦終息という事でございますかね。
本種のノーマルは、かなり以前からペットールートに流れておりまして、モンバサゴールデンとも呼ばれております。個体によっては、かなり黄色味を帯びるものもいるようで、かなり美しいこともございます。が、一般的には冴えない色をしており、頭にはスターバーストと呼ばれる、放射状の模様が見られます。まぁ、本属のクモであれば、ほとんどこの模様があるのですけどねぇ。
先にも述べたとおり、Pterinochilus属は大幅な見直しにあいまして、シノニム及び属移動など行われ、2010年現在、本種ヲ含めた以下の9種が記載されております。
P. alluaudi
P. andrewsmithi
P. chordatus
P. leetzi
P. lugardi
P. murinus
P. raygabrieli
P. simoni
P. vorax
P. raygabrieliってのが、2009年記載の新種で、なかなかカッコイイ雰囲気を感じますよ。
飼育に関してですが、アフリカのバブーンの中でも、とりわけ丈夫で飼いやすい種でございます。巣を作るのですが、基本的に地中から地上へと蔓延られる感じで作りますが、はっきり言って、所構わず何処でもOKという感じでございますので、床材をあまり敷かずに、クモ任せにしてみるのも面白いかと思います。 まぁ、大抵糸だらけにされて、内部が見れなくなるのですけどねぇ。そんなもんだと諦めてください。
本種の場合、床材を入れずに飼うというと言うことも可能でございます。床材無しの場合、こいつらは、例によって勝手に巣を作るのですが、保湿材となりうる床材を使わないと言う事は、乾燥しやすくなるという事でございます。したがって、3日に1度はケージ内にスプレーしてやる必用がございます。もちろん、水容器は必須でございますよ。
繁殖に際してですが、バブーンにはたまにおりますが、作った卵嚢を巣にくくりつけ固定してしまうのだそうでございます。卵嚢の回転などさせなくとも良いのでしょうかね。
本種の性質でございますが、言わずもながら極めて荒く、動きも大変素早いので、脱走などさせぬよう、十分注意を払って飼育してください。この類は、毒性が比較的高いとされていますので、くれぐれも噛まれぬ様にしてくださいよ。
丈夫で安価なクモなので、バブーンの入門種としても良いかと思います。 |
|
|