Hysterocrates gigs
カメルーン レッド バブーン
WC.AD.female
 カメルーンに生息するタランチュラで、カメルーンから来るWCのHysterocratesは、たいていこの名前で来ていたこともありました。しかし実は別種であるという説が広まりまして、本物のH.gigasは殆ど来ていないという事が発覚。さらにオスの移精針等を見なければ確実には同定できないみたいな話になって、さぁ大変!という状態ですな。繁殖を狙う場合は要注意です。よく似ているH.crassipesと比べると、第4脚が細めですね。時節CBやWCが入荷しますが、近年(2015年現在)WCの入荷はかなり稀と言ってもよいでしょう。

 スペックとしては、体長10cm、レッグスパン20cmと超大型系。飼育下でそこまで巨大に育てるのは難しいと思いますので、じっくり参りましょう。成長はそんなに早い方では無いと思います(オスでも4年程かかる場合があるとされております)。腹部に刺激毛は持ちませんが、その代わりむちゃくちゃ荒く、威嚇すると反りすぎて、そのままひっくり返ることも良くありますな。

 飼育には高めの温度と湿度を必要とします。床材を深くすると、結構複雑な巣を作る様子が見られます。巣穴から滅多に出てくることはありませんが(暗くなっても出てこないことが多い気がするw)、一部のアースタイガーとかみたいに、裏打ち用に糸を出しまくるわけでもないので、水槽の横から巣の中の様子を観察出来ます。この系統は潜る系の中でも観察可能なので、比較的面白い部類だと思うのですがね。しかし茶色いので、そんなに人気は無いかもですねw

 それから特徴的な性質として、こやつは泳げるクモとして結構有名。つまり乾燥にはあまり強くないと思って頂いて結構です。なんでも魚とかも食べると言う話ですよ。野生下で魚を捕る様子とか、映像で見てみたいですね。数値でいうと、湿度は最低でも70%を保ち、温度も27度ぐらいにしておけば問題ないかと思います。

 とにかく気の荒いクモですので、取り扱いには注意してください。なんでも、噛まれると結構腫れて痛いらしいですよ。大型個体は牙もデカイですからねぇ。このグループをハンドリングする人は、まぁ敢えて言いますけどキチガイだと思いますw