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ケニアに生息するタランチュラで、アフリカ産バブーンタランチュラの代名詞的存在となっております。体長9cm以上と、非常に大型でございまして、ベルベットのような美しい短毛が密に生える、腹部と、特徴的な第4脚が、印象に残るクモといえましょう。以前はCitharischius crawshayiでしたが、変わったようです。
本種の魅力は、なんと言っても威嚇音でございますねぇ。脚を振り上げカチカチと激しい音をあげる様は、映画に登場する、凶悪な大型毒蜘蛛を連想させます。実にかっこいい。
キングバブーンは、通常地面に深い穴を掘って暮らしておりまして、生息地では、数mにも及ぶ巣穴を掘っている個体もあるという事でございますよ。
巣穴は地中深いわけでしょう、だからねぇ表面上は乾燥していても、巣の内部は、ある程度湿度があるものです。したがってケージで飼育する場合は、やや湿らせて飼育すると、調子良く飼育できます。また、水容器を忘れずに入れておくことも重要でございまして、すこし油断すると、あっと言う間に4脚を折りたたんで、死のポーズになってしまいますので、注意して飼育しましょう。
飼育の際に注意すべき点は、ケージ内に余計なものを入れないと言うことです。個人的にこのクモ、怪我を負いやすい印象がございまして、なにか尖った物でもあろうモノなら、擦ったり刺さったりして、脚から体液を流している場合があります。また床材表面から、ケージ天井までの高さを設けすぎると、上っては落ちを繰り返し、怪我をする恐れがございますので、注意したほうが良いかと思います。やはり、デカイと体も重たいからね。
幼体が頻繁に輸入販売されますが、成長速度がベラボウに遅く、メスの場合、成体までに5−7年もかかると言われております。Babyが比較的安い価格で販売されておりますが、この種は3cmを超えた辺りから、急激に成長速度が緩やかになって行きますので、Babyを飼育していても、迫力あるWC成体雌を買ってしまうケースが非常に多く見られます。キングバブーンなのにさぁ、小さいのはちょっとじれったいでしょう。いつまでたっても成長しないんだもの、そりゃ大きいの買いたくなるのが人情なのでございましょうな。寿命は結構長いそうなので、WCで買っても運が悪くなければ何年か飼育できると思います。 |
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