ecoism

2014年12月
済州島のオルレとカジノ

私にとって韓国の済州(チェジュ)島はオルレの島である。オルレとは住宅街の細道を意味する済州方言だそうで、いわばフットパスの長距離版だ。島を一周するオルレがなんと350km(21区間)に達している。1区間を1日かけて歩くように設定されているので、歩き通すとなると、3週間はかかることになる。このオルレを年間200万人が歩いているというのだ。韓国人は想像以上に歩くのが好きな国民と知って驚かされたものだ。
 私たちはこれまで3回に分けてオルレを歩きてきた。3月には4回目を予定している。それだけ魅力のあるルートなのだ。
 一方、観光を最大の産業としている同島は一大リゾート気でもある。そこにはいくつものカジノがあるとは知っていたがっもちろん入った経験はない。新聞によると、利用者の9割近くは中国の富裕層だという。北海道でも誘致の動きがあって、去年の5月だったかに知事が訪島する予定だったとか。あいにく例のセオル号事件で中止になったらしいが。もし知事が島に渡っていたら果たしてオルレに気付いたかどうか。
 フットパスはだれでもその気になれば楽しめる。対するカジノは金持ちしか遊べない。今、北海道にどちらが必要なのだろうか?

エコ・ネットワーク 小川 巌


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