ecoism

2014年6月
フットパスとロングトレイルとは別物と考えた方がよさそうだ

5月下旬から6月初めにかけて立て続けにロングトレイルを歩いた。5月24日〜28日は東北の「みちのく潮風トレイル」、5月30日〜6月3日は九州の「国東半島峯道ロングトレイル」だ。

私はこれまでフットパスとロングトレイルは兄弟か親戚くらいに考えていた。ところがどうやら別物と考えた方がよさそうだ、と思うようになった。それは単にロングトレイルの距離が長いから、というだけではない。例えばアプローチからして車がないとスタート地点にたどり着けない場合が多い。たいていは泊まるところもコース内にない。それ故にワイルドなコースを楽しめる、ということなのか。ロングトレイルのガイドブックなどにはテント持参で野営をしながら歩くのが基本、と紹介されている。アメリカ式のロングトレイルに近いのかもしれない。

その点フットパスは、交通の便をまず考えてコース設定をする。その上でトイレ、休み処、宿泊施設などを組み込むのが基本なのは言うまでもない。つまり歩く意思を持った人なら誰でも歩けるように作られているのが、フットパスなのだ。

道内でフットパスが次々とできていく内に、距離が延びて隣の町とつながる例も出てきている。それを今まではロングトレイル化と言ってきたのだが、両者は別物である以上、別の名称で呼ぶべきだろう。ロングフットパスでは長たらしいので、さしずめ「ロングパス(LONG PATH)」と名付けて差別化を図ることを提唱したい。

エコ・ネットワーク 小川 巌


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