ecoism

2013年2月
原子力に代表される絶対悪は決して子孫に残してはいけない

あと1ヶ月で3.11を迎える。報道によると東電による賠償問題などは、さっぱり進んでいないという。避難を余儀なくされている人たちのことを思うと胸が痛む。
一方で、原発稼働に向けた動きがジワリと進んでいる。原発と放射能の危険性を改めて考えてみたい。事件直後、私が非常勤講師として受け持っていた「環境問題入門」の中で、放射能についてどうせ詰めしたら理解されるか、ずいぶん考えさせられた。
結局以下のように説明してみた。
『苫小牧市の東の太平洋岸に北電の苫東厚真火力発電所があるの知っているでしょう?1〜3号機の出力は優に100万kw/hを超す規模です。仮にこの発電所にトラブルが起きて爆発したとして、被害は発電所の施設と周辺の一部の原野だけで済み、鎮火すれば、それで事態は収束します。被害が10数キロ離れた苫小牧市にさえ及びません。それに引き換え、目に目ず匂いもしない放射能は…。それのみか何十年、あるいはそれ以上の長きにわたって悪影響を及ぼし続けます。つまり絶対悪なのです。そんな負の遺産をこれからの世代に残していいはずがないと思いませんか?」
学生の聞く態度から分かってもらえたと実感できた。「原子力は絶対悪」「子孫に残してはいけない」をもう一度強調しておきたい。

エコ・ネットワーク 小川 巌


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