ecoism
2012年10月
ヒグマとの不幸な遭遇を防ぐために
去年に引き続き、札幌市南区の住宅地の中心にヒグマの目撃例が相次ぎ、毎日のようにニュースになっている。札幌市内の山際に姿を見せるのが、恒例行事になって久しい。人身事故は起きていないのは、ヒトとクマの双方にとって幸いと言わなくてはなるまい。
従来はヒグマが現れると、ヒトに直接危害を及ぼした訳でないのに即射殺で事足れりとしてきた。この処理がまかり通る限り、クマは悪者のままであり、ヒトは何ら自分たちの問題と考える必要はなった。この関係は開拓が始まって以来、百数十年も続いてきたのではないだろうか。
ただ私たちの聞き取り調査や新聞報道の中身からヒグマの対処法が少しずつ変わってきたのを感じる。ただ殺せばいいのではなく、ヒト自身の問題と捉えようとする動きが感じられるようになった。思いつくままに拾ってみると…。
@クマがヒトの出した食物系ゴミを口にしないよう頑丈なゴミ箱を設置する。
A住宅地まで出てこないよう山の中にクマの好む実のなる木を植える。
B住宅地と森林が接する法面などの草を刈る。
C移動ルートに使われやすい河川敷の木を伐採する。
こういった対策を組み合わせると一層効果的であろう。但し、伐採は皆伐を避け、クマが隠れるのには不適当な程度の伐採であるべきである。
エコ・ネットワーク 小川 巌
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