ecoism
2009年10月
山形県・六十里越街道を歩く
79月の5連休を使って、山形県の六十里越街道を歩いた。月山、湯殿山を巡る信仰の道としては1200年の歴史を持つというから熊野古道に匹敵する古の道という訳だ。平地の道は大部分が舗装されていて味気ないのは、他の街道と変わらない。しかし山岳地帯に入ると一変して何百年前かにタイムスリップする趣である。2日目はそういう本格的な道を8時間かけて歩くことが出来た。熊野古道以上に険しくワイルドな道だった。
した人たちが喜んだのは美智だけではない。宿の食事が素晴らしかった。よく見れば、地元産の山の幸と渓流魚ばかりである。二軒目も同様だったが、調理法がまるで違う。どこへ行っても力二尽し、内陸の宿に泊ってもマグロが並ぶ道内とはひと味もふた味も違うのだ。
鶴岡市(旧朝日村)の田麦俣では名物の手打ちそばを昼に食べた。東京や仙台からわざわざ食べにくる客がいるというだけあって、久しぶりに本物のソバに出会った。前夜には年に1回の村祭りが開かれるとのことで、われわれ一行も参加させてもらった。地元の酒を酌み交わしながらの芝居見物で半世紀前にタイムスリップしたものである。
宣伝の仕方によっては、もっともっと歩く人を呼び込める旧街道であり、地域なのだと再認識した旅だった。
六十里越街道の道しるべ
街道の石畳
エコ・ネットワーク代表 小川 巌
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