ecoism
2008年10月
黒松内で国際ブナフォーラムが開かれた
9月6、7日の2日間、黒松内町で国際ブナフォーラムが開催された。1928年(昭和3年)に歌才ブナ林jが「北限のブナ自生地帯」として国の天然記念物に指定されてから80年になるのを記念したフォーラムである。
言うまでもなく、長万部から寿都に至る約30kmの区間は黒松内低地帯と呼ばれている。黒松内町はほぼその真ん中に位置している。歌才のブナ林が天然記念物に指定された主な理由は、集落に近く農耕地がすぐ近くまで迫った位置にまとまったブナ林が奇跡的に残っていたからだという。
低地帯南側の山岳地帯には、歌才より規模の大きなブナ林がいくらでもある。なのに今まではそちらのブナ林への関心がほとんど向かなかった。今度のフォーラムでは点としての歌才を核にして、線としての低地帯全体のブナ林の保全に向けて第一歩を印せたのではないかと思う。
また北限域のブナ林という表現が何度も出てきた。大平山、狩場山、長万部岳、黒松内岳のブナ林は、超天然記念物級である。つまり面としての北限域のブナ林こそ北海道が誇る最大の地域資源になり得るという視点が生まれたのもフォーラムの収穫と言ってよいだろう。
黄葉する黒松内のブナ
エコ・ネットワーク代表 小川 巌
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