ecoism
2008年6月
マイ箸から何かが見えてくる
割箸の使用をやめて、マイ箸を持参する人が確実に増えている。エコ・ネットワークが主催する行事の参加者の間でもマイ箸が定着しつつあるのを実感する。札幌市内の居酒屋、食堂の中にはマイ箸を持参すると食事代金から割引くサービスをするところも出てきた。
私は30
年来のマイ箸派である。よくぞ続いたと思う一方、初心通りにはいってないことを白状しなければならない。実はザックの中に納まっているのは、使用済みの割
箸である。平均すれば1膳を10回位使っていることになるだろうか。当初は輪島塗とか鎌倉彫といった由緒正しい箸を使っていたものだ。ところが使っている
うちに店に置き忘れてしまい、困ってしまったことがしばしば起きた。そんな失敗を重ねるうちに使用済みの割箸の再利用にたどり着いたという訳だ。正統派か
らすれば堕落したと見られるかも知れないし、そう直言されたこともある。でも気軽に取り組めるのが何よりだ。
割箸不使用を資源論で語る人もいる。そんな硬いものではあるまい。消費行動のささやかな是正に過ぎないと思った方がよい。今流の言い方からすれば、もったいない精神に他ならない。たかが箸というなかれ。マイ箸行動が日常的に実行できれば、他の消費行動に波及するようになる。その意味では奥の深い取り組みなのである。
上:マイ割箸 下:沖縄土産のマイ箸
エコ・ネットワーク代表 小川 巌
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