2004年10月
環境業界のコーディネーターとして

エコ・ネットワークを設立した12年前、知り合いのアメリカ人が「いい名前をつけましたね」と誉めて下さった。その理由を聞くと「何をやっているか分らない」のがいいのだと言う。名称からやっている内容が分ってしまうのではいずれ時代の変化に合わなくなってしまうから、とも付け加えた。環境分野に軸足をしっかり捉えていれば、どんなテーマであろうともフリーハンドで取組んで構わないと解釈して、実際そのように振舞ってきた。
 環境分野の裾野はまことに広い。ゴミ、オーガニック、野生生物、自然エネルギー等々、沢山のジャンルから成り立っている。それでいて、相互の関連となると実に希薄である。人的な交流もほとんどない、といってよい状態である。要するにコーディネーター役が不在なのである。ならばと私は環境各ジャンルの橋渡し役を果たそうじゃないか、と密かに思ったものである。環境内にとどまらず、他分野、例えば教育、福祉、国際関係、さらには農林業などとの交流を考えると、取組むべきテーマは無数にあるのだから。あるいは身の程をわきまえずと言われるかも知れない。だがエコ・ネットワークを立ち上げて12年、それ以前の野生生物情報センター時代を加えると、この業界に身を置いて20年。この位の大口をきくことは許されるのではないかと勝手に決め込んでいるこの頃である。

エコ・ネットワーク代表 小川 巌


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