Theraphosa apophysis
ゴライアス ピンクフット

CB,AD,female
CB,baby,
 ベネズエラ及びブラジルに生息する大型種で、体長15cmの個体が発見されているという話でございます。でもまぁ、普通はそんなに巨大化しませんが、それでも十分巨大であることは確かでございます。

 この種は1991年にPseudotheraphosa属で記載されましたが、10年後の2001年Theraphosa属に移されました。
 比較的稀な種でございまして、入荷されても高価でございます。WCに関しては、ほぼ出回らず、亜成体時に良く似たstirmiが、本種と間違えて売られていたことがあります。CBが出たときに、ワッとある程度の数が出回る程度でございますかねぇ。買える時に入手しなければ、次は当分無い可能性が高いかと思います。

 メスの色彩は、茶色単色でございますが、こいつのオス、これがねぇ、ことのほか綺麗という事が知られておりますよ。頭はメタリックパープルのブルーム模様が入り、脚はピンクになるようです。パンフォのようでございますね。メス成体では、フィーマーの上の方にも長い繊毛が生じます。その辺が他のテラフォサと比べると質感などが違うので、慣れればなんとなくわかりますが、それでもメス単体で目分けるのは難しいかもしれませんね。

CB,subAD,male
 メスで比べた場合色彩的には一緒でございますが、本種のほうが、全体的な雰囲気が線細の細い印象なのと、繊毛が長めでございましょうかねぇ。

 飼育に関してでございますが、やや低めの温度(25度弱)ぐらいが良いようです。湿度は80%以上を保たなければいけませんが、地面が濡れすぎていると、腹部にダメージ(雑菌等)を負わせることがあるので、できれば表面はやや乾き気味ぐらいが良いです。言うまでもございませんが、水のみ場となる、浅め且つ広めの水容器は成体を飼う場合特に必須だと思ってください。広めのケージで、落ち着けるシェルターを設けてあげれば、やたらひっくり返したりしません。

 成長の早い大型種でございますので、求めるだけ餌を与えて、一気に大きくしてしまいましょう。与えればドンドン食べて行きますからねぇ。やはり、メスよりも雄のほうが、早く性成熟します。とはいえ、メスも1年で7cm弱ぐらいまでにはなりますよ。そこから先はジックリ育ててください。だいたい3年ぐらいで成熟すると言って良いでしょう。大きくなったら、餌の頻度は少し控えてください。常に腹がパンパンの状態では、内臓脂肪タップリの単なるデブなので長生きできません。丸くてコロコロしているほうが可愛らしく見えますけれど、いかんですよ。頭の1.5倍が目安とか言われていますが、まぁ適度に。また、マウスや鳥ではなく、大きめのローチ等の昆虫をメインに与えるのが良いです。

 良く言われているのが本種の刺激毛の凶悪さ加減でございますかね。個人的には、最強最悪だと思います。人によっては、この種が飼育されている部屋に入っただけで、クシャミ等が始まります。で、モロにおみまいされますと、アレですよ、痒いんじゃなくねぇ、ヒリヒリして腫れ上がります。こいつを飼育している容器を素手で洗うと、丸1日以上にわたり、掌や指先がヒリヒリ痛い感じになるので、ある程度覚悟して飼育に望んでください。

 
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