書物やテレビなどで、いろいろな土地の情報が入ってきます。それだけで、たくさんの知識を得ることができるものです。しかし、それは単に知識だけしかなく、完全に自分のものにはならないのです。
初めて富士山を見たときには、本当に高い山だとその高さと雄大さを実感することができました。
以前は日本は小さな国と考えていましたが、自動車で北から南まで運転して、意外に広いことがわかり、あわせてこんなにも気候風土や生活文化が違うのかということもわかりました。
歴史的建造物を見ればその時代の人々の思いが伝わってきたり、大相撲や寄席、プロ野球やコンサートを見ることで、人間が創り上げてきた文化やその人々の努力などをかいま見ることができるなど、本物を見ることができる旅は大きな感動を与えてくれ、自分の狭かった考え方を広いものにかえてくれます。
いろんな風景は、その土地土地の人の生活がにじみ出ています。場所によって気候が違い、そのことによって、とれる作物が違います。人々はそれにあった生活をし、それぞれの文化を育ててきているのです。
そんな今まで知らなかった世界を見ることは、自分の考え方を広くするものであるし、生き方を考えさせてくれるものでもあります。また、そのことによって、不思議なことに自分が住んでいる土地の良さの発見にもつながるのです。
知らないものを求めて前に進むことにより、振り返るきっかけをつくってくれる旅、そしてそこから新しい発見をすることができる旅。そんな自分の世界を広げることができる旅に私は魅力を感じています。 |