浅草寺
台東区浅草2-3-1
 浅草寺の歴史は古く、推古天皇36年(628年)までさかのぼる。漁師の兄弟、檜前浜成(ひのくまのはまなり)と竹成(たけなり)が宮戸川(今の隅田川)に投網漁をしていたところ、網に一体の仏像がかかり、それを豪族の土師真中知(はじのまなかち)は尊い観音像(聖観世音菩薩)であることを知り、自宅を寺としてその観音像を供養したのが始まりであるという。
 土師真中知の死後、大化元年(645年)、勝海上人がこの観音像を秘仏と定め、観音堂(浅草寺)を建立。平安期はじめ857年には、慈覚大師円仁の巡拝により、伽藍の整備が行われた。
 鎌倉期以降には、将軍らの厚い信仰を集め観音霊場とされ、江戸時代には、天海大僧正により、徳川幕府の祈願所と定められ、周辺には寄席小屋や芝居小屋、茶店、遊郭などが建ち並び、庶民の間でも親しまれるようになった。

 そして、現在もここに訪れる人は多く、年間3000万人以上で、参拝客の数として日本一といわれている。
1997.07
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