1993年8月
初めての一人旅
 高校時代の修学旅行以来、北海道を出たのは初めて。しかも、初めての一人旅であった。
 
 はじめての一人旅は、とりあえず列車を乗り継いで、友人のいる川崎まで行った。
 移動時間は何と24時間。「東京はこんなにも遠いのか」と思ったものの、あえて飛行機を使わなかったのは、その遠さを実感したかったためでもある。
東京到着
 やっと、東京駅に到着したものの、そこから川崎までどうやっていくのかわからない。
「きっと、横浜方面に行けば川崎で降りることができるだろう」と考え、わからないまま適当に横浜行きの電車に乗った。

 なんとか川崎に着いたものの友人と連絡が取れない。(当時は携帯電話などはなかった)
 川崎駅で2時間くらい待っただろうか。やっと、連絡が取れ、迎えにきてもらうことに。
 そうして、無事友人の家までたどり着いた。
箱根へ
 次の日は友人の車で箱根までドライブ。初めて走る湘南海岸。歴史を感じさせる箱根の温泉街。
北海道を出たことがなかった自分にとっては、すべてが新しい世界。旅の魅力が次第に深くなっていった。

 芦ノ湖でロープウェイにのり、大涌谷へ。芦ノ湖が眼下に広がりその奥には富士山の姿。何とも美しく、あの光景は写真には撮っていないが、
頭の中に今でも鮮明に焼き付いている。

 夜は横浜の山下公園、そして中華街へ連れて行ってくれた。テレビでよく見る風景をこの目で見たときには、感動でいっぱいだった。中華街でおいしいシュウマイを食べたときには、もう何とも言えない気分でいっぱいだった。
友人の車で北海道へ
 短い旅であったが、友人宅に1泊しただけで、もう帰るときが来た。
 帰りは、友人の車で北海道まで帰ってきた。
 お盆帰省ラッシュの時期だったため、それを避けるために夜中に出たのだが、それでも渋滞に引っかかる。
 夜12時に川崎を出、仙台についたのは朝の10時。

 仙台からフェリーに乗り、北海道へ戻ってきた。
短い旅行だったが・・・
 北海道とはまったく違う風景を見、この旅では何もかもが新鮮なものばかりを経験した。
 旅ってこんなにもすばらしい。と思ったのもこの時なのかははっきりと覚えていないが、
旅の魅力にとりつかれようとはこの時は少しも想像もしていなかった。

 これをきっかけに、これから長い長い旅が始まるのでした。
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