Cyriocosmus elegans
トリニダード ドワーフ タイガーランプ

CB,AD,female
 タランチュラと言えば「大きくて毒々しいケムクジャラのクモ」と思われがちですが、この属は軒並み小さい。どのぐらい小さいかと言うと、2cmに達さない程度の小型種で、それはそれは可愛らしい連中でございますよ。しかしタランチュラの場合、小さい種類っていうのはどーも敬遠されがち。残念ですねぇ。こんなに綺麗で素敵なクモが不人気とか、意味が分かりませんね。

 さて、この種類はCyriocosmusの中では割と早い時期に国内に入荷されてきました。とはいっても、産卵数が少ないらしいので、なかなか国内に来ることはありませんでしたよ。フランスのタランチュラ本の表紙になっていたりして、憧れていた人も多いんじゃないかと思っておりました。んで、いざ入荷!って時になり、ざわつかれるかと思いきや、来たのがタンチュラブームなんて、とうの昔に過ぎ去ったという冬時代だったこともあり、ごく一部のマニアのみが歓喜するという良くあるパターンで、そんなに盛り上がることも無く、にわかにさざ波が押し寄せた程度の反応で終ってしまいました。しかもそれがビジュアルガイド発売の少し前だったので、本にフルアダルトの写真を載せることができなかったこともあり、いまだ微妙な立ち位置と言った所でしょうかねぇ。悲しいことですな。

 このクモはベネズエラや、トリニダード・トバゴに棲んでいるそうです。体長は2cmを超えないぐらいと言ったところで、タランチュラの中でも最も小さなグループですな。エレガンスの名前のとおり、大変美しく、頭はエミリアのようなV字。足には白いラインが一本、そしてタイガーランプにミラーパッチと言う、えらく派手な外見です。このまま4cmぐらいのサイズにまでなるのなら、そーとー人気になったことでしょうが、小さいので、国内人気はイマイチ。

 飼育は難しくなく、基本的に多湿環境で問題ありません。成長は早めで、雌雄ともに1年もせずに成熟しますな。CBのベビーが2013年現在しばしば専門店に入荷されます。でも、いつでも居ると思うなかれ。欲しいと思った人は、早めに入手したほうが良いでしょう。

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