Brachypelma hamorii
メキシカン レッドニー

CB,AD,female,Colima form
 赤脚四天王の中で、最も人気のあるタランチュラと言えましょう。つまり、全タランチュラの中で、最も飼育者人口の多い種かもしれません。チリアンコモンと比べまして、どちらが飼育人口多いか!ってなレベルでございます。メキシコのゲレーロ州と少し北のコレマ辺りなんかでみられるとのことです。

 このクモは古から今に至るまで大変人気のクモですね。さて何故人気者なのかと申しますれば、答えは簡単。丈夫・綺麗・大きい・大人しい・入手しやすい・毒性も低い。これらが全て揃っているからでありましょうな。どれか1つ持ち合わせているのは、しばしば見かけるのですが、全て揃っているのはこのスミシーだけと言っても過言では無いかもしれません。価格的に見ましても、Babyであれば5,000円を下まわる事も多く、少しお金を貯めますれば。わりと誰にでも購入可能でございましょう。

 体長は最大8cm程、レッグスパンは15cm〜ぐらいになります。成長速度でございますが、早いと言う説と、遅いと言う説の両方ございます。個人的には、普通に飼育しますれば遅くは無いと思います。4cm以上に育った個体であっても、豊富にエサを与えれば、数年で7cmクラスまで達します。3-4年程度で、性成熟し、繁殖にまで使える個体になるかと思います。ショップ等でスパイダリングを見かけた場合は、早めに入手したほうが、成長も早いかと思いますyp。

 非常に丈夫なクモでございまして、飼育は容易といえます。乾燥に滅法強いため、多少放置されても死ぬことはございません。また大変寿命も長く、28年ほど生きたという記録もあるそうでございます。凄い話でございますねぇ。

 飼育ケージの中に床材を薄めに敷きまして、あとは水のみ場となる水容器を設置いたしましょう。小さな間は、水容器を設置せずに、地表がが軽く湿る程度スプレーしてあげれば、問題ありません。飼育温度は27−30度前後、湿度は70%前後が目安です。温度は高めにしておくことが、成長を早めるためにも重要であると思います。

 性格も非常に大人しい個体が多く、それゆえ、映画やTVの中で悪役として活躍しております。見た目も派手だし、大きいし、さらに大人しいため、ガンガン登場するのでございましょうな。当然ですが、本当に危険なクモなら映画とかに使えませんからねー。

 産地によるフォーム違いがあって、写真のはコレマフォーム(写真のもそうです)。膝のオレンジ回りがパキっとわかれてますな。ゲレーロのほうは、ぼやーっと膝全体がオレンジ。特にどちらか明記して売られていることはホボ無いので、どっちになるかは自分で判断してください。飼育下CBのものは、おそらく混ざりまくっていると思われます。頭胸部がかなり黒いアニータは、ゲレーロと酷似しているというか同じようにも見える。そしてアニータはゲレーロにいらしゃる。ふふーん。。。
→と思っていたら、2017年にhamoriismithiと似ていたため、smithiとして扱われていたことが発覚し、バキっと分けられましたよ。外見で区別するのは結構難しいですが(出来ないことはないけど、自信ない)、生殖器やDNAで差があるようです。ペットトレードされているものにおいては、以前同一種とされていた関係上、意図せず混ざってしまっている個体も多い事でしょうな。かつてB. annithaとされていたものは、だいたいsmithiなのですが、それは割と区別されて殖やされていたので、ピュアな物に近いかもしれません。うちにいるannithaで買った個体も、生殖器を調べると限りなくsmithiに近い形状でした。しかし流石にDNAまでは分かりませんね。なのでピュアなhamoriiかを調べる事はかなり難しいでしょう。まぁ趣味上の事なので、そーゆーもんだと、ある程度割り切って飼うのが良いでしょう。

 ともあれ、綺麗な事には変わりありません無論タランチュラを飼育したことが無い人にでも、おすすめ出来ます。幼体からは少し不安だいう人は、少し色が乗ってきた当たり(2cmぐらい)のから育ててみるのも良いかと思います。

     
   CB,subAD,male,Guerrero form