小麦のうどんこ病の防除

うどんこ病は、茎葉が繁茂していて、風通りの悪い所や生育不良で株に力がない株から発生がはじまります。うどんこ病の被害(千粒重の低下)は、穂揃い期〜開花期の止葉の罹(リ)病率を半分以下に抑えると防止できるのでFBI剤による防除は止葉の下葉の展開期(5月下旬)から行います。FBI剤は連用すると耐性菌の発生を招くので、一作に一回を原則とします。
水和硫黄剤で防除するには早めの散布が望まれます。最近、育成されたホクシンや春播小麦のハルユタカはチホク小麦に比べて強く、防除回数を減らすことができます。【農家の友1997.5月号より】

小麦の赤かび病の防除

赤かび病は6月中旬の出穂後、冷涼と多湿環境で感染しやすくなります。病菌には2種類あり多雨で寒い夏は、F・ニバーレが、多雨で暖かい夏はF・ロジウムが発生しやすくなります。
感染部位とそれより上位か枯死するため出穂初期の防除がポイントとなります。【農家の友1997.6月号より】

赤かび病防除薬剤
薬剤名使用倍率適正使用基準
ベフラン液剤1,000収穫30日前2回
トップジンM水和剤1,500収穫14日前2回
シルバキュア乳剤(DMI)1,000収穫14日前2回
チルト乳剤(DMI)1,000〜2,000収穫14日前5回
水和硫黄剤フロアブル4005回