第5学年アイヌ文化学習案<総合的な学習>

【関連単元名】「各地に見られる伝統工芸」---「アイヌの人たちのくらし」(6時間)

体験学習のねらい 
○地域の自然を素材とし、伝統的な技術の生かされた生活用具などを作ることにより、アイヌの人たちの苦労や工夫を感じることができる。

体験学習の時期
 
 紐づくり シナの木の樹皮がはげる時期。(6月)
 ござ編み・刺繍・彫り物(10月)
 いろいろな道具・儀式の時に使うもの(10月)

時数

学習の内容

素材の準備

留意点

体験学習の流れ

学習形態

素材名
人材名

入手(連絡)方法

参考資料

1時間目

シナ皮等で紐をづくり1
木の皮の採取や自然環境について話を聞く。
採取してきたシナ等の木の樹皮をはがす。
樹皮を漬けておく。6〜7月

各学級または学年全体

シナの木、樹皮
漬けておく場合、生活科で使用する池と窓はり用ビニルを使用すると便利。
講師
浦河ウタリ文化保存会、様似民族文化保存部会

ウタリ協会様似民族文化保存部会(6−5656)と相談して、場合によっては森林組合と連絡をとってシナやオヒョウニレの木の皮を確保する。

『アイヌ民族衣服調査報告(1)』
北海道教育委員会
『織る』アイヌ文化振興・研究推進機構

尚、伝統工芸を実際学習に取り入れるために、材料費がかかるため(財)アイヌ文化振興・研究推進機構の文化体験交流事業として前年度に申請。申請方法は協会に相談。

2時間目

シナ皮等で紐をづくり2
はがして乾燥させる。
この樹皮からどんなものができるのか話を聞く。

各学級または学年全体
乾燥させる
場所図工室

浦河ウタリ文化保存会、様似民族文化保存部会

ウタリ協会様似民族文化保存部会(6−5656)

『アイヌ民族衣服調査報告(1)』
北海道教育委員会
『織る』アイヌ文化振興・研究推進機構

1・2・3時間目を短期間あるいは連続で行う場合は、それぞれの段階の樹皮を用意しておく。

3時間目

シナ皮等で紐をづくり3
紐づくりについて話を聞く。
紐づくりの演示を見る。
紐づくりやカエカをする。

各学級または学年全体

浦河ウタリ文化保存会、様似民族文化保存部会

ウタリ協会様似民族文化保存部会(6−5656)

『アイヌ民族衣服調査報告(1)』
北海道教育委員会
『織る』推進機構

できた紐で最後に簡単なペヌップ(アイヌのお守り)を作ってもいい。イケマを使用

4時間目
5時間目

■選択1 ござを編む。
 よしずでござを編む。
(できない場合、課外活動の時間を使って完成させる)

■選択2 刺繍をする。
 刺繍をして鉢巻きかコースターを作る。
(できない場合、課外活動の時間を使って完成させる)

■選択3 木彫り。
彫刻刀でアイヌ文様・うろこ彫りを彫り、コースターなどを作る。

各学級

■選択1イテセニ(編み機)葦、シキナ、凧糸等。
■選択2
裁縫道具、布、刺繍糸、アイロン、ミシン等。
■選択3
木の板。彫刻刀。
講師 
浦河ウタリ文化保存会、様似民族文化保存部会(澤木麗子氏、佐々木緑氏、熊谷カネ氏、李沢桂子氏、佐藤牧子氏。澤田功氏他)、浦川太八氏

ウタリ協会様似民族文化保存部会(6−5656)

町の図書館に『アイヌ文様』等の資料があるが、ウタリ協会様似民族文化保存部会に相談。

シキナは貴重なので、仕様は最小限にする。ござの材料は文化体験交流事業で確保する。

6時間目

いろいろな民具を見ながら説明を聞く。また、ビデオ等で昔のチセの様子や昔の生活・儀式等について知る。
 イナウ削りや彫刻の演示を見、体験する。

各学級

柳の木6本程度
講師
細川重二氏
澤田登氏
澤田功氏
菊地修二氏
羽立豊春氏他

ウタリ協会様似民族文化保存部会(浦河アイヌ文化保存会)
(6−5656)
様似郷土館
(6ー3335)
依頼書を教育長へ

ビデオ教材はウタリ協会様似民族文化保存部会に相談。

様々な民具を、保存部会や郷土館から借用する。
安全指導を十分に行う。