ロタロタ/カワメンタイ/バーボット(Burbot)
Lota lota

分布 北アメリカ及びユーラシアの淡水域
体長 通常40〜60cm 最大152cm



これ何だか分かる方は、なかなかマニアックな方とお見受けいたします。こいつ何かと申しますと「フレッシュウォーター コッドフィッシュ」つまり淡水性のタラにございます。たしか淡水に生息しているタラは、世界でコイツだけです。和名はカワメンタイ(川明太 明太はミンタイと読むこともあるようです)でございまして、明太子は所謂鱈子の事なので、名前の由来は誰でも分かるかと思います。川にすんでるメンタイだから、カワメンタイ。タラの証に、顎から白いヒゲが生えているでしょう。いやー風変わり。なんでまた淡水に棲むようになったのでしょうかねぇ。

生息地では普通に食用にされております。ドイツあたりでは、特にメジャーな食材らしいですな。肝の燻製とか魚肉を缶詰にしたりとか、結構食べられているようでございます。僕も一度食べてみたいですなぁー。 釣りの対象になることも多いようですが、アメリカ辺りでは、外道魚として親しまれているらしいです。(笑) 何気にロタロタは養殖もされているらしく、おもに日本に輸入されてくるのは、この養殖されたものだという話です。だいたい6cm〜15cmぐらいのサイズで来ることが多いですが、基本的に観賞魚ルートで売られることは希でございます。今は実験段階のもの含め、150種程の魚介類が養殖されているとの話ですが、こいつもその中の一種なんでしょうかねぇ・・・。

ロタロタの所属するカワメンタイ科(Lotidae)には、二つの亜科(LotinaeGaidropsarinae)に6つの属(LotaBrosmeMolvaCiliataEnchelyopusGaidropsarus。)がありますが、ロタロタ以外は、どれも基本的に海に棲んでるっぽいです。Lota属は、このロタロタ一種で形成されている属でございます。この魚の寿命は、10〜15年といわれております。ヨーロッパウナギほどでは無いにしろ、なかなか長く生きますね。

で、上に記した分布域だけ見ると、結構広範囲に居る感じですが、まぁ実際結構いろんなところに棲んでる様でございます。ただし、基本的に北方の冷たい水に棲んでいるわけでございます。そりゃもー凍てつくほどでございますよ。低水温で酸素濃度の高い川や湖の水底や物陰でじっとしており、夜になるとエサを求めて動き出すというのが、この魚生活スタイルでございます。なんとも陰気なヤローにございますねぇ。つまり飼っていても、たいして面白くないわけw そういう立場を含めてロタロタが好きだ!ロタロタなんて、なんだかエラク間抜けな名前だけど、そこも好きだ!と言う方以外は、飼育しないほうがよいかと思います。だいたいこんな魚飼ってたら、あっさり変態扱いされるであろうこと必至にございます。では、どうしても飼いたい方は以下を参考にされると良いです。以下を読んで、よくわからない!という方は、いろんな意味で飼育しない方が無難かと思います。下手すりゃ、日本の環境にも帰化出来ちゃうかもしれませんからねぇ。

水は淡水で問題なく、飼育する際、無理に汽水にする必要も無い様でございます。問題は水温。保温は年間通して一切不要。というよりも、かなり寒いところに住んでいるので、むしろ冷やしてくださいよー。15〜20度ぐらいが良いです。レイシー辺りの高性能水槽用クーラーを買い求め、金にモノを言わせワンワンと冷やすブルジョワなやり方が魚の為には最良かと思います。でもまぁ、意外と25度ぐらいまでなら平気だったのでw、部屋にエアコン(水槽設置場所が常時25度以下になるよう)かけまして、さらに気化熱を利用した水温を下げるファンを水槽に取り付け、ワシワシと水を冷やしておけば、ある程度平気だと思います。25度から上の水温にはなった事が無い知りません。さすがに、あっさりと死んでしまうかもわかりませんなぁ。室内温度に左右され、水温の上下が激しいならば、おそらく体力持たずに死んでしまうかもなので、なるべく一定水温を保てるような所に設置するか、それなりの機材をそろえて飼育するか、各々決めてくだされ。エコロジーを考える方には、この魚の飼育は一切向きません。飼育するに当たって、電力をジャンジャン消費しますからねw

高めの水温(20〜25度)で飼育する場合は、エアレーション必須にございます。低水温に住んでる生き物は、総じて酸欠に弱い傾向があるようなので、なるべく細かい気泡を作り出せるセラミック製のエアーストーンを用い、ガシガシとタンク内の酸素濃度を高めましょうねぇ。気泡が小さいと、気液界面積が大きくなるので、効率よく酸素供給することが出来るわけですよ。あの青くて安いストーンではだめです。だいたいにして耐久性もないですからねぇ。ハイギョにとっては、あんなものガム以下ですからね(謎)というわけで、セラミック製のクロっぽいヤツがオススメ。強めのエアーポンプを用いて、ボコボコやってくださいませ。

飼育水のpHは、普通に7ぐらいであれば問題ないようですが、それよりも少し高めの、7.5辺りが最適という事でございます。うちでは握りこぶしより一回り小さ目の石サンゴの骨格を一つ水槽の中に入れておいて、急激なpHの低下を防いでおりましたが、まぁそれぐらいの事をしておけばよいようです。炭酸塩硬度はKH18゚dHぐらいだそうです。pHに関しては中性よりも気持ちアルカリ気味して、硬度に関してはタンガニィカ湖並って感じですね。でもまぁ硬度に関しては、魚の導入時に水合わせをしっかり行えば、そこまで気を使わずとも大丈夫なようです。

飼育する水槽でございますが、はじめこそ小さなもので良いですが、最終的に比較的大きく育つ魚ですので、90cm水槽クラスがあると良いです。でもまぁあまり活発な魚でもないので、90cmワイド水槽で良いですな。高さと奥行きが、60cm規格水槽と同じで、横幅が90cmあるというものです。その水槽は、5000円弱で購入できると思いますよ。それに上部濾過をつけておけばOKです。酸素を取り込む面で見ますと、水槽に細工を施しオーバーフローにするのもよいかと思いますよー。外部濾過器でも良いですが、その場合デフューザー辺りで、酸素を巻き込むような形にするか、出口をテキトーに工夫して、酸素を巻き込む感じにすると良いでしょう。水流は、あまりにも強く設定するのは塩梅わるそうですので、適度に流してください。濾過の際に生じる水流程度で問題ないです。

エサについてでございますが、基本的に肉食魚でございます。サイズに合わせて、冷凍赤虫・メダカ・各サイズ金魚・各サイズのザリガニを与えれば良いです。でも慣らすと、クリルも食べますし落下してきた鯰用のエサ(ヒカリ クレスト キャット)なんかも口にしますねぇ。水面にエサが浮くことまでわからせれば、浮上性の人工飼料も食べます。小さい間は、水生昆虫を食べているそうなので、そういうものを与えたりとか、コオロギなんかも食べると思います。まぁタラなんで、むしろ大食漢でございます。注意すべきなのは、食わせすぎ。うちは少し長い間外出するからと、沢山エサ(メダカと小金)をロタロタ水槽に入れて出かけたのですよ。普通の肉食魚(ピラニア等)であれば、空腹の時に必要な数だけ食べるのですが、どうもこいつは、やればやるだ食べる様です・・・。で、金魚とメダカを食べ過ぎて、死んだようです。消化不良でございます。ってなわけで、こいつへの給餌は、1度にお腹が軽く膨らむ程度に留めて置くのが良いかと思います。餌付きは悪くありませんが、明るい間はあまり食べません。慣れて来ると平気ですが、最初のうちは、夜の間にコッソリとエサを食べているようです。

言うまでもありませんが、他の魚との混泳は不向きにございます。この魚だけ飼ってくださいw 同種であっても、サイズが異なると、共食いする危険性があるので、注意した方が良いかと思います。

最後に、ロタロタの飼育は難しいかというと、ある程度のポイントを押さえておけば、個人的にはそんなに難しく無いと思いますよ。たまたま良い個体だっただけかもしれませんがね。まぁ飼育の1例として流してくださいませ。<といってもロタロタの飼育法なんて書いてるところ知らんけど。(笑) あー、あとですねぇ、これは聞いた話なのですが、しばしば飛び出して死ぬことがあるそうなので、一応蓋はしておいた方が良いかと思いますよ。

まぁまぁ、こんな魚人気あるとは思えませんが、僕は好きなんです。
かわいいでしょう。キモチワルイですか? そーですか そーですか。
そんな人はアレだ、もう去れー!ヽ(`Д´)ノウワーン




↑着たばかりで痩せてた頃

この項一番上の画像は、飼育開始から半年経ったもの。あまり良い画像残ってないので、画像集は無し!!



戻る