集 会 決 議

 1966年10月21日、アメリカ政府のベトナム侵略戦争拡大に抗議し、全国統一 ストライキが行われました。その日を出発点に、毎年10月21日に、その時々の平和 と民主主義を守るための課題を正面にすえて、10・21全国統一行動が日本の平和・ 民主勢力を結集し行われてきました。
 21世紀に入った今年、日本は「正義と秩序を基調とする国際平和」を確立し、「恐 怖と欠乏から免れ、平和のうちに生存する権利」を、自国の国民のみならず世界の人々 に等しく保障していくために、何をなすぺきなのでしょうか。
 アメリカでの不幸なテロ事件は、決して許すことのできない憎むべき犯罪です。自ら の思想・政治信条を実現するために他者に暴カを行使することは、いかなる理由があろ うとも正当化されません。確かに、中東地域では、私たち国際杜会の怠惰な傍観が許さ れない、深刻な問題が解決されないまま放置されています。しかし、何ら関係のない一 般市民を巻き込むテロ行為は、そのこと自体が新たな僧悪の連鎖を生み出し、問題の解 決にもつながり得ません。
 今、連日、アフガニスタンが米英軍の攻撃を受けています。そのことにより、かけが えのない生命・身体・財産を失っているのも、今回のテロ行為と何ら関係のない多くの 一般市民です。テロ行為の実行犯には、国際法に照らし厳罰が加えられなけれぱなりま せん。テロ行為の根絶のためには、国際社会が力を合わせる必要もあるでしょう。しか し、国際法上の手続きを尽くすことすらなく始められた、今回の米英軍のアフガニスタ ンヘの攻撃には、その正当性への何らの根拠もありません。また、一人でも関係のない 無実の人の命が失われるのであれぱ、それはテロ行為と何ら変わらない犯罪行為です。  私たちが先の大戦の反省と歴史の教訓を生かし、人類普遍の原理を体現すべく確定し た日本国憲法の理想を、今一度思い起こすべき時が来ています。私たちは一国平和主義 などを唱えたことは一度もありません。世界平和実現のためには、いかなる献身をもい とわないのです。そのためにも、まず自らに戦争の放棄を課し、人類の理性に訴える事 のみを手段とし、戦争の原因となる「専制と隷従」・「圧追と偏狭」・「恐怖と欠乏」をこ の地上からなくすための努カに、その国力を傾けようと誓ったのです。今回の「報復戦 争参加法案」審議の過程で、この国の首相は、自らが憲法の崇高な理想を理解していな いことと、為政者の憲法擁護の義務へ全く配慮していないことを明らかにしてくれまし た。だからこそ、私たち国民の一人ひとりが、その声をあげるぺきなのです。
 国民の命と生活を守れ!目本の平和と民主主義を守れ!諸悪の根源、日米安保条約を 廃棄せよ!などの課題で共同を広げ、ひきつづき奮闘することを心から呼ぴかけます。
 私たちは、あらゆる総意と工夫で全国民の声を結集し、そのエネルギーを爆発させる ため、伝統ある10・21全国統一行動の今目を新たな出発点として、全力をあげて奮 闘しようではありませんか。

以上決議します。

2001年10月21日               安保廃棄10・21全国統一行動十勝集会

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