えりもの森 裁判

川守弘弁護士が 貴重な動植物の生息、生育地の保安林内伐採を中止するよう申し入れ

2006年7月31日 


日高森づくりセンター 御中
北海道道有林課    御中

                   弁護士   市  川  守  弘  



伐採の中止に関する申し入れ

1 北海道道有林課及び日高森づくりセンターは、幌泉郡えりも町字目黒54番地146林班において、「択伐」として保安林内伐採の許可を得(平成18年3月31日)、同年4月以降伐採の予定でおります(日林務第156-18号)。

2 ところで、当該伐採予定地には、2004年から2005年における自然保護団体の環境調査の結果、環境省のレッドデータブックにより絶滅危惧種1B類とされているコモチミミコウモリの群落が複数発見されている上、ナキウサギの生息も確認された箇所です。さらに、絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律により、国内野生希少野生動植物種に指定されているオオタカの生息地であり、すでにアオバトの採餌痕を確認しております。

3 北海道及び日高森づくりセンターは、当該伐採予定地における環境調査をせずに伐採計画を立て、日高支庁からの保安林内伐採の許可を得た後、伐採を実行していると思われますが、当該箇所は前記のとおり貴重な動植物の生息、生育地ですから、択伐により重大な影響が十分に予想されるところです。そこで北海道及び日高森づくりセンターは、当該地域の本件伐採による十分な環境影響調査を行った上で、伐採の実行の有無を判断されるべきと考えています。

 したがって、このような十分な環境影響評価を経ずに、安易に当該地域の森林を伐採することについて、直ちに中止することを申し入れます。


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