第6学年アイヌ文化学習案<総合的な学習>


【関連単元名】(6時間) 1「将軍と大名、農民と町人」---「アイヌの人たちのくらし」
            2「日本国憲法と国の政治」
体験学習のねらい 
 地域の歴史や地域に住む人から話を聞いたりして、物づくりを通して、北方地域の歴史や文化の広がりについて学習する。

体験学習の時期 
 交易の学習 (江戸時代のくらしの学習に合わせて)7月 
 チェプケリづくり・ムックリづくり(選択)9月〜11月
 歴史と人権について講話(人権週間、公民学習に合わせて)(選択) 12月

時数

学習の内容

素材の準備

留意点

体験学習の流れ

学習形態

素材名
人材名

入手方法
連絡方法

参考資料

1時間目
2時間目

体験学習外
「アイヌと異民族との交易」
交易の歴史を学ぶ
(不等価交換・戦い)
当時の様似の交易品を学ぶ(サケ・シカ・タカ・その他)

各学級
調べ学習

様似郷土館
 羽立豊春氏

町立様似図書館(6-4181)に文献リストを渡しあらかじめ用意してもらう。
様似郷土館(6ー3335)
講師の依頼書を校長名で教育長に提出。

交易についての資料
児童の調べ学習資料
『アイヌネノアンアイヌ』P18
『北海道の歴史』P47
『北海道の風土と歴史』P92
教師の資料
『アイヌ政策史』
『アイヌ社会経済史』
『アイヌ文化の基礎知識』P37

3時間目のチェプケリづくりと関連せず。連続して時間を設定する必要はない。

■選択1
3時間目


4時間目

(材料の準備。あらかじめサケの皮をはぎ、乾かす。乾燥に4〜5日を要し、身は食べられる。)
昔の北方の衣服等について簡単な話を聞く。
ケリ(アイヌの靴)づくり
・作り方の説明を受ける。
・サケの皮の裁断、裁縫。

各学級
学級2足程度
サケ乾燥に会議室等

産卵後のサケ。糸には、イラ草やシナ糸、凧糸。針は皮針。皮をなめすためには、ママレモン、アンモニア、タンニン酸。
講師には熊谷カネ氏、本多幸江氏、浦川久子氏。

材料のサケは様委にウタリ協会(6−5656)に相談して、様似町役場と通して西舎孵化場と交渉。

技術指導者
様似町 熊谷カネ氏
助言者
浦河町 遠山サキ氏ビデオ資料「トゥレプ・ケリ・マキリ」

指導できる人を発掘。一足につきサケ四匹使う。肉をどう利用するか。

■選択2
3時間目


4時間目

ムックリづくり
ムックリをはじめ、アイヌ民族の伝統音楽や世界に存在する口琴楽器について話を聞く。
ムックリづくり
・削り方の説明を受ける。
・作成していく。
・ならしてみる。

各学級
図工室

ムックリキット等の材料。
彫刻刀。粘土板。
製作講師は、菊地修二氏、澤田功氏、浦川太八氏。
演奏講師は、様似と浦河の保存会に依頼。

ムックリキット(1つ200円程度)を購入。2週間前にウタリ協会(6−5656)を通して、浦川太八氏の作業所か阿寒白老に注文。

 

図工の授業にならないように、アイヌ文化としての押さえを明確にしておく。
安全指導。

5時間目

アイヌの歴史・人権についてのお話。
(事前事後の学習、明治政府のアイヌに対する政策の学習)
旧土人保護法、給与地、旧土人学校の実態、アイヌ新法、国連人権委員会などを通じて学習する。
■選択1 アイヌの歴史・人権の総論的な話
ビデオ鑑賞。後でわからないことを質問をする。
■選択2 旧土人学校の話
ビデオ鑑賞または体験談を聞く。後でわからないことを質問をする。

学年全体

菊地修二氏
熊谷カネ氏
李沢桂子氏

菊地玉枝氏
熊崎直良氏
遠山サキ氏
浦川リウ氏

ウタリ協会
(6−5656)に事前に講師を依頼。


熊崎直良氏は岡田の学校の先生だった熊崎直平氏のご息子で、ご本人も日高で40年近く教鞭をとられた方。苫小牧在住。

ビデオ『新共生への道』
『近代アイヌ教育制度史研究』


岡田旧土人学校の話(熊崎直良氏、菊地玉枝氏)・姉茶旧土人学校や当時学校での話(遠山サキ氏、浦川リウ氏)はウタリ協会を通じて依頼。

当時の事例・実態を知るだけに終わらないように。